...私ら様な無筆でもこんな時には心配も何も忘れますもの...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...全然無筆な男だから...
岩野泡鳴 「耽溺」
...昔より此逃入村の人手習(てならひ)をすれば天満宮の祟(たゝり)ありとて一村の人皆無筆(むひつ)なり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...「名物をくうが無筆の道中記」でよいものでしょうか...
高神覚昇 「般若心経講義」
...親(おや)という二字と無筆の親は言い...
太宰治 「親という二字」
...こないだ或(あ)る無筆の親に逢(あ)い...
太宰治 「親という二字」
...そもそも郵便局で無筆のあわれな爺さんに逢った事のはじめから...
太宰治 「親という二字」
...もっとも母は無筆(むひつ)ですから...
田中貢太郎 「母の変死」
...「貴婦人でそして無筆だろう...
豊島与志雄 「ヘヤーピン一本」
...無筆(むひつ)な彼女は最初の手紙さえ他に頼んで書いてもらったのである...
夏目漱石 「道草」
...學者はあつしの地ですよ」「無筆は鍍金(めつき)だつたのか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(七五郎の矢立を取り、懐中紙(ふところがみ)を披き)半次、お前は俺同様、無筆だったろう...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...悲しいことには無筆...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...無筆だから字で書くことも出来ないから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...いかなる無学無筆の輩にまでも円悟徹底せしむる結構至極の秘密儀軌たるにあらずや...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...落つればもとの無筆(むひつ)なり』……という川柳を知っているかね君は……」私は面喰った...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...……狐憑き……落つれば……落つれば……もとの無筆……もとの無筆……と心の中で繰り返したが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...が、老先生は、その時初めて、うすい苦笑(にがわら)いを唇にながして、「なるほど、唖で聾、しかも無筆では、どうにも吟味のいたしようがあるまい...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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