...自在に塗抹せしめずてはかなはず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...平常(いつも)のごとく化粧して頬の三日月は塗抹(ぬりけし)居たれど...
泉鏡花 「活人形」
...影は刻々にその以前の姿態と心持とを塗抹し...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...丈夫さうな枝を縦横に延べてそれに細かい葉を塗抹したやうにつけて居る...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...揚句の果に自分は満身に金箔を塗抹して如来の尊容を現じ...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...思ひ切つて塗抹するやうなところが氏の特色だ...
田山録弥 「或新年の小説評」
...如何なる場合にも寸毫(すんごう)も余の粉飾(ふんしょく)塗抹(とまつ)を加えなかった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...注入されたあらゆる賛美とあらゆる尊敬とを塗抹(とまつ)し...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...言わばその出生証書を塗抹(とまつ)したる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...したがって余の意識の内容はただ一色(ひといろ)の悶(もだえ)に塗抹(とまつ)されて...
夏目漱石 「思い出す事など」
...几帳面(きちょうめん)な塗抹(とまつ)主義を根気に実行したとすれば...
夏目漱石 「子規の画」
...彼らの未来を塗抹(とまつ)した...
夏目漱石 「門」
...彼等(かれら)の未來(みらい)を塗抹(とまつ)した...
夏目漱石 「門」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...加うるに二六時中四方の工場の煙突より吐き出ずる煙のためにその枝幹は黒く塗抹せられその葉面は黒煤を被ぶり為めにその桜樹の生気が断えず害せらるるので...
牧野富太郎 「植物記」
...下(しも)三字を塗抹して「二月」と改めてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...裏には通二丁目山本と書して塗抹(とまつ)し...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...其改刪(かいさん)の処は必ず墨黒々と塗抹(とまつ)して刪(けづ)りたる字躰の毫も見えざる様にし...
山路愛山 「明治文学史」
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