...岸から打ち上げる目標の烽火(のろし)が紫だって暗黒な空の中でぱっとはじけると...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...「今来たよ」はじけるようにふくらむ胸をおさえて...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...何か燃えはじける音がして...
梅崎春生 「桜島」
...でっかい削炎に虫のような泥声をはく親方、火のような熱いなまりが、ガワンーガワンーと打ちさげらるる破壊的な響に混って、断続として、飢えと、疲れにうごめく労働者(おとこだち)の胸板に飛びこんでくる、強烈にはじける、赤さびた鉄骨林の上、棒立につったって、けらのような「笑い」を噛み殺した顔、片っ腹をしみ合し、一尺巾の足台に、ぐっと呼吸を掘りさげ、業をにやした胸くそ、その場にたたきつけてやりたい悪びれが、頭のさきから足の裏まで、冬の牙をとがらし、古茶びんの貪婪さで、鶴嘴のような冷めたさがひやりと湧きたって、鉄骨の胴のなかへダニのようにからみ...
大江鉄麿 「河の上の職場」
...・たえずゆれつつ葦の花さく・水音の流れゆく秋のいろ・青草ひろく牛をあそばせあそんでゐる・となも(マヽ)お留守で胡麻の実はじける・鉄鉢の秋蝿を連れあるく・秋暑い鉄鉢で...
種田山頭火 「其中日記」
...鳳仙花(ほうせんか)の実が一定時間の後に独りではじける...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...ぶっつかる火の風はじける火の粉の闇で金いろの子供の瞳燃える体灼(や)ける咽喉(のど)どっと崩折(くずお)れて腕めりこんで肩おお もうすすめぬ暗いひとりの底こめかみの轟音が急に遠のきああどうしたことどうしてわたしは道ばたのこんなところでおまえからもはなれし...
峠三吉 「原爆詩集」
...彼の眸ははじけるように疼(うず)いた...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...ビラ弾のはじけるにぶい音がした...
永井隆 「長崎の鐘」
...二人はなぜか淋しく手を握りあつて歩いたのですガラスのやうに固い空気なんて突き破つて行かう二人はどん底を唄ひながら気ぜはしい街ではじけるやうに笑ひました...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...「そこのアパートに空間はありませんか?」新鮮な朗かな青年達の笑い声がはじけると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ガラスのように固い空気なんて突き破って行こう二人はどん底の唄をうたいながら気ぜわしい街ではじけるように笑いあいました...
林芙美子 「新版 放浪記」
...心がその為(ため)にはじける...
林芙美子 「新版 放浪記」
...「アパートに空間ありませんか!」新鮮な朗らかな笑い声がはじけると...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...シャンパンのコルクがぽんとはじける音がして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...それまで待たねばならないなんて」エレナがはじけるような笑顔で言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...これまで炎のはじける音がしないので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...各国へ打つタイプライターの音と大空の上ではじけるオリンピアの焔の音ばかりパチパチとするだけだ...
横光利一 「欧洲紀行」
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