...(僕は木目(もくめ)や珈琲茶碗の亀裂(ひび)に度たび神話的動物を発見していた)一角獣は麒麟(きりん)に違いなかった...
芥川竜之介 「歯車」
...麒麟よりも身長の短かい子爵はやはり乙の不賛成を覚悟しなければならぬ筈である...
芥川龍之介 「僻見」
...麒麟の身長を謳歌する乙もやはり重太郎の身長の麒麟にひとしいことを発見する筈である...
芥川龍之介 「僻見」
...硯友社の麒麟児(きりんじ)たる才鋒(さいほう)を早くから現わしていた...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...麒麟児(きりんじ)はいないか...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...就中最も目を欹てるものは、入口の石門を這入った坦道の両側にある、明の十三陵のそれに擬した象、虎、麒麟、馬などの坐像及び立像と、邸の中央の芝生に立って居るロダンの「永遠の偶像」でした...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...自分は殊にこの『麒麟』の文章を以て...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...あっぱれ幕府旗下の麒麟児(きりんじ)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...麒麟をジラフに当てるのは間違っている話...
中谷宇吉郎 「露伴先生と科学」
...麒麟児の名を博してからは...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...――綾ちゃんは今年十二だが大人(おとな)も跣足(はだし)の巧者で真に麒麟児だね――との小書(こが)きがつけてあった...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...麒麟(きりん)の浮嚢(うきぶくろ)で遊んでいる五六人のお嬢さんの組へ叫びかけて見る...
久生十蘭 「キャラコさん」
...麒麟(きりん)が池へ水を飲みに来たような姿勢をとると...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...麒麟も老ゆれば駑馬に劣るといふ譬のあることをお忘れなさいますな...
牧野信一 「悲しき項羽」
...このとき天が麒麟児(きりんじ)をめぐんで...
吉川英治 「黒田如水」
...麒麟の出現も、鳳凰の舞も、この口ぶりからうかがうと、遠い地方に現れたのではなく、どうやらこれら重臣たちの額と額の間から出たものらしく思われる...
吉川英治 「三国志」
...河北(かほく)の玉麒麟(ぎょっきりん)をご存じなかったのですか」「されば...
吉川英治 「新・水滸伝」
...おまえ待ち待ち芦の花色香(いろか)はないが欲でもない梁山泊の上段にすえてみたさの玉麒麟(ぎょくきりん)つづいてまたも同じような一艘(そう)が漕ぎ寄せて来た...
吉川英治 「新・水滸伝」
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