...清正は短い顋髯(あごひげ)を生(は)やし...
芥川龍之介 「追憶」
...脊のヒヨロ高い、三十前後の、薄髯の生えた、痩せこけた頬に些(さ)の血色もない、塵埃(ごみ)だらけの短かい袷を着て、穢(よご)れた白足袋を穿いて、色褪せた花染メリンスの女帯を締めて、赤い木綿の截片(きれ)を頸に捲いて、……俯向いて足の爪尖を瞠(みつ)め乍ら、薄笑(うすらわらひ)をして近づいて来る...
石川啄木 「葬列」
...髯男は、マスクの硝子越しに、連れの顔を覗(のぞ)きこんだ...
海野十三 「空襲葬送曲」
...もしゃもしゃした頤髯(あごひげ)を蓄(たくわ)えている男であった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...不精(ぶしょう)から来た頤髯を生やしていたが...
海野十三 「人造人間事件」
...その山伏の蒼白い口髯の濃い口元に血がにじんでいたので...
田中貢太郎 「鷲」
...イグナトフスキーとかいうポーランド人らしい黒髪黒髯(こくぜん)の若い学者が...
寺田寅彦 「ベルリン大学(1909-1910)」
...やかましく云って髯を剃らせた...
豊島与志雄 「黒点」
...鼈甲の大きな老眼鏡をかけた父は白髯(しらひげ)を撫でながら...
永井荷風 「新歸朝者日記 拾遺」
...髯(ひげ)をはやし...
永井荷風 「深川の唄」
...いわば眠っている獅子(しし)の口髯(くちひげ)を引いたようなもの...
中里介山 「大菩薩峠」
...付(つ)け髯(ひげ)をして...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...自分はいつの間にか髪から髯まで真白になって...
夢野久作 「虫の生命」
...漆黒(しっこく)の関羽髯(かんうひげ)をそよがせた黒紋服の一人の浪人...
吉川英治 「剣難女難」
...白髯(はくぜん)の人...
吉川英治 「三国志」
...鼻下の微髯をヒレ酒の露にぬらして...
吉川英治 「随筆 新平家」
...疎髯(そぜん)を指でまさぐりながら...
吉川英治 「平の将門」
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