...それは私に本能的生活の面影を微(かす)かながら髣髴(ほうふつ)させる...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...図443は舟夫の二人が飯を食っている光景を髣髴(ほうふつ)たらしめんとしたもの...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...またその髣髴を得べからず...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...希(ねがわ)くは髣髴(ほうふつ)として...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...髣髴として把捉し得たる者なることは...
内藤湖南 「敬首和尚の典籍概見」
...博物館なる櫻井香雲氏の摸本にて髣髴を得たりしとは...
内藤湖南 「寧樂」
...首(くび)擡(もちや)げてんの見(み)ちや本當(ほんたう)に厭(や)でねえ」おつたは幾(いく)らいつても竭(つ)きない當時(たうじ)を髣髴(はうふつ)せしめようとする容子(ようす)でいつた...
長塚節 「土」
...運甓居雑詠百年旧府嘆二榛荊一四面山河自作レ城 十日雲容多北走 二州水勢尽西行 遠書毎托二海商至一閑話只憑二山衲迎一羇官雖レ孤幸無レ恙 回レ頭已没幾同庚公篁渡此地名区慰二老孱一風光秀偉満二衰顔一東西来合巴回水 南北相臨鼎峙山 亜竹檀欒遶二旧郭一遺民絡繹渡二荒関一晩晴試望二公篁渡一人在二灘声嵐気間一ともに山国盆地の郡衙三次の地勢風光気象を実に即いて髣髴と描出してゐる...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...消える印象の名残(なごり)――すべて人間の神秘を叙述すべき表現を数え尽してようやく髣髴(ほうふつ)すべき霊妙な境界(きょうがい)を通過したとは無論考えなかった...
夏目漱石 「思い出す事など」
...すべてが世間で云う南画(なんが)と称するものに髣髴(ほうふつ)として面白かった...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...小規模ながら髣髴(ほうふつ)せしめた...
夏目漱石 「明暗」
...みんなそれぞれにおれの姿を髣髴(ほうふつ)させている...
堀辰雄 「恢復期」
...赤らんだ頬がまだ僕の眼前に髣髴してゐるにもかかはらず...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...その飲酒者は深甚な思慮を回らせつつあることが髣髴されるのだ...
牧野信一 「沼辺より」
...秋と遊子の姿を髣髴させたなら...
牧野信一 「風流旅行」
...あの男の姿は髣髴(ほうふつ)として眼の前にある...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幻滅」
...丁度(ちやうど)淡紅色の櫻草(さくらさう)の花に髣髴(さもに)てゐる...
三島霜川 「平民の娘」
...俳句はそのやうに平明でそして何処かに柔らかい厳格さをも髣髴させてゐるのである...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
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