...」こう言って、沙金は弓をあげて、一同をさしまねいたが、しょんぼり、指をかんで立っている、阿濃を顧みると、またやさしくことばを添えた...
芥川龍之介 「偸盗」
...船の方を顧みると...
泉鏡花 「悪獣篇」
...かつ自分の内心を顧みると...
丘浅次郎 「人道の正体」
...等しく顧みる玉腕白きヘーレーの命を奉じて我れ來る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...通りを顧みるのだった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...ふと顧みると、父は眼に一杯涙をためていた...
豊島与志雄 「楠の話」
...どうもあの鉄の鎖が邪魔になって仕方がねえな」長吉は犬を見ながらこう言って長太を顧みると...
中里介山 「大菩薩峠」
...七兵衛の存在を顧みる暇がなかったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...政治に伊藤侯や山県侯を顧みる時代ではない...
夏目漱石 「野分」
...もう少し辛防(しんぼう)がよくなくっちゃあ胃弱なんぞはほかの病気たあ違って直らないわねえ」とお盆を持って控えた御三(おさん)を顧みる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...公私を顧みるの慮(おもんばか)りなく...
福田英子 「妾の半生涯」
...このことはここに繰り返すまでもなく右の敍述を顧みるときおのづから明瞭であらう...
三木清 「歴史哲學」
...去つて霞亭の経歴を顧みるに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...一たび顧みるときは人の腸(はらわた)を断たむとす...
森鴎外 「うたかたの記」
...現に古語が最もよく保存されている地方の土語を顧みることが必要になって来ました...
柳宗悦 「民藝四十年」
...誰一人として顧みる者がなかったと云っても決して誇張ではないであろう...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...彼らの結束と抗戦を強めたのみで退陣した元亀元年から――顧みると今年天正(てんしょう)八年まで――ちょうど足かけ十一年になる...
吉川英治 「新書太閤記」
...その姿を顧みる者などはなかった...
吉川英治 「旗岡巡査」
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