...むろ咲きのにほひ菫(すみれ)を頻りに鼻に當ててゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...神の我を苦むる手は弛(ゆる)まず友の矢はますます頻(しげ)く来(きた)り注ぐ...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...それは出入が頻繁なので...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...焚火――それを彼等は頻りに再び焚きつけていた――と小屋との間の砂地を行ったり来たりして...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...頻りに催促されたりすることは決して愉快なものではないが...
高田保 「貸家を探す話」
...それを頻(しき)りに唇へあてていじくっていたかと思うと...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...来年は必ず幼年学校に入らなければならぬと頻(しき)りに学問を励んで居た...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...生田氏の家は去年空襲頻々たりし頃にも幸に火災を免れしが如し...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...女房は頻りに剪の音をさせながら櫛で抄ひあげる樣にしては髮の先を少しづゝ斬つて居る...
長塚節 「おふさ」
...切開は屡々といふより寧ろ頻繁に杜絶してすぐ迷つてしまふ...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...近頃頻々(ひんぴん)として行われる...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女中は頻りに水をくれと訴へる...
原民喜 「夏の花」
...いつもよりかえって頻繁に...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...頻繁(ひんぱん)な間の手が入(はひ)つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...未だそこに移らない頃にも頻繁に参四郎の訪問をうけ...
牧野信一 「沼辺より」
...婆さんは私の風体を頻りに見上げ見下しして余程吹いた積りらしいのだが...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...お母様が頻(しきり)に気を揉(も)んでお出(いで)なさる...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...退口(のきぐち)退口(のきぐち)と頻りにつぶやいたのも...
吉川英治 「上杉謙信」
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