「隠見」の意味
隠れたり現れたりすること
「隠見」の例文(場面別)
- 文学・詩歌山の稜線が雲間に隠見し、幻想的な風景が広がった。
- 心理学・人間関係彼の本心は態度に隠見しながら、はっきりとは語らない。
- 歴史・伝統文化能楽の面は角度によって表情が隠見し、深みを生む。
小説での「隠見」の使い方
...再び若くして地の上に立つに至るであろう――と黒雲の中に光明(ひかり)は隠見するのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...あの隠見式高塔の使命を教えたまえ」「……」速水は前よりも激しい愕きの色を見せて...
海野十三 「深夜の市長」
...その梢の間に隠見する建物の屋根に注がれた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それが木の間がくれに隠見するだけに猶更...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...提灯の隠見することだけが見えたのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...これまでの巻中に隠見するところであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...東西に二つの錦旗の問題が隠見して来たことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんもりと盛りあがった固形物が紙屑のあいだに隠見していた...
久生十蘭 「黒い手帳」
...今はただ一つの黒い小さな点となつて上空にチラホラ隠見してゐるだけである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...そしてこの潮流の陰に常に隠見するのは横光利一の姿である...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...今まで眼前に隠見(ちらつい)ていた母親の白髪首(しらがくび)に斑(まばら)な黒髯(くろひげ)が生えて……課長の首になる...
二葉亭四迷 「浮雲」
...その筆端にも隠見するものである――突然先生は『嗚呼口が汚がれる...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...その土地の高低起伏が隠見した...
本庄陸男 「石狩川」
...または木立の隙間(すきま)に隠見していた...
本庄陸男 「石狩川」
...如何にも哀れつぽい引かれ者でもあるかのやうにトボトボと隠見する自分の履の先が見えた...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...そこを覗いてみるとよくその赤い実が緑葉の間に隠見している...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...廃墟のような大建築が隠見する...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...また谷々の隠見する自然は...
吉川英治 「三国志」
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