...唯一様の色彩と動作との中にうようよと甲板の掃除をして居る時でも、船艙の板囲いにずらっと列んで、尻をついて休んで居る時でも、イフヒムの姿だけは、一団の労働者から浮き上った様に、際立って見えた...
有島武郎 「かんかん虫」
...洞窟の暗い入口が一層際立って見える...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...この人形だけが際立って新しく...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...ひときわ際立ってくさい...
高見順 「いやな感じ」
...それでも水際立って一流の芸術家だったお兄さん...
太宰治 「兄たち」
...その中で特に際立って丈の高い孔子の姿を認め得た時...
中島敦 「弟子」
...一つだけ際立って苔が剥げて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そこでそう際立って大きな鈍い物音はしなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...何一つ際立って人の目を惹(ひ)くことのない人であった...
森鴎外 「二人の友」
...却って際立って見える下腹や...
山本周五郎 「青べか物語」
...――この藩ではその点がことに際立っていた...
山本周五郎 「いさましい話」
...際立っているようで却ってものかなしく...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...際立って目鼻がはっきりしていた...
山本周五郎 「さぶ」
...眉と眼が際立って美しかった...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...際立って精彩を放つのである...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...際立って逞しいうしろ姿は...
山本周五郎 「ひとごろし」
...高くあがった月の、青い透明な光りをあびて、重おもしく、森厳にねむっている連峰のなかに、際立って白く、きらめくような感じで、法王山の峰がぬきんでて見えた...
山本周五郎 「山彦乙女」
...私ども四人が踏む足音は際立って森の中に響いていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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