...同時に病者と等しく苦痛を感ずることの出來ぬ個體と個體との隔たりに就いて一種の果敢さと寂しさとを感ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...その人の爲とも自分の爲ともなく淋しく思ふ事もある――人と人との間の超え難き隔たりに就いての悲しみと言はうか...
石川啄木 「吉井君の歌」
...人の夫とわが夫との相違は数をもっていえない隔たりである...
伊藤左千夫 「春の潮」
...二間ばかりの隔たりがある...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...一半は渭樹秦雲と隔たり...
大町桂月 「杉田の一夜」
...七八里隔たりても...
大町桂月 「千葉夜行記」
......
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...二頭の犬は噛(か)み合いをしない程度の隔たりを置いて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...という先進国の形態にはなお大きな隔たりがあった...
中井正一 「調査機関」
...その人もまたわれを見て互に隔たりし席より訝(いぶか)しげに顔を見合せたり...
永井荷風 「書かでもの記」
...いつか知らず二三間は隔たりが出来てくるのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...だいぶ隔たりのありそうな大年増...
中里介山 「大菩薩峠」
...事実彼と伯父との間にはちょうど半世紀の年齢の隔たりがあった...
中島敦 「斗南先生」
...芒のさわ/\と靡きたるを見てよめる大ふねの舳の松の野の穗芒は陵のへに靡びきあへるかも百舌鳥の耳原の中の陵といふを拜みて和泉は百舌鳥の耳原耳原の陵のうへにしげる杉の木すこし隔たりたるみなみの陵といふを拜みまつるに...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...そこに隔たりも葛藤もなかつたのだ...
北條民雄 「鬼神」
...互(かた)みの顔ようように隔たりつつ...
宮崎湖処子 「空屋」
...門と母屋の隔たりがあるので...
吉川英治 「江戸三国志」
...この論文と僅少(きんしょう)の時日の隔たりしか持たぬ小説『クロイツェル・ソナタ』の中で...
米川正夫 「クロイツェル・ソナタ」
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