...錦(にしき)を着て故郷へお帰りなさるよう...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...故郷に帰る衣の色くちて錦のうらやきしまなるらん五百年忌供養の五輪石塔が庭内にある...
種田山頭火 「行乞記」
...上等の上布絣(がすり)に錦紗(きんしゃ)の兵児帯(へこおび)をしめ...
徳田秋声 「縮図」
...広重が東都名勝の錦絵の中(うち)外桜田の景を看(み)ても堀端の往来際(おうらいぎわ)には一本の柳とても描かれてはいない...
永井荷風 「日和下駄」
...綴(つづれ)の錦に金立枠(きんたてわく)の弓小手(ゆごて)をつけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...錦太郎は半顏血に塗(まみ)れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は氣が弱いんで」錦太郎は恥かしさうに首を垂れます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...郷里(くに)へ帰った錦子は...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...錦絵、芝居から見ても、洗いだしの木目(もくめ)をこのんだような、江戸系の素質を磨(みが)き出そうとした文化、文政以後の好みといえもする...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...こうして盗まれた綴れ錦の壁布――予備陸軍大佐の死に値する愛蔵――の行方はいかん? 波は広がった...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...私は家(うち)が恋しくなった……三十一私は翌日早速錦町(にしきちょう)の某私立法律学校へ入学の手続を済ませて...
二葉亭四迷 「平凡」
...ハネてから、錦潟へ寄り、あっさりしたものを食ふ、暑くて/\何の楽しみもなし、帰る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...唐錦めく大風呂敷までひろげようとは...
正岡容 「小説 圓朝」
...伯父錦橋の歿する年に至つて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その後一座の米花はじめ腕利きに離れて、さすがの粂八も一人芝居の淋しさ、力枝(りきえ)、錦糸、新升などの若手でなおかつ相応に働いた...
山本笑月 「明治世相百話」
...しかし彼は錦旗をかろんじるものでは決してない...
吉川英治 「私本太平記」
...錦豹子(きんびょうし)の楊林...
吉川英治 「新・水滸伝」
...絖(ぬめ)や錦(にしき)や綾にくるまれた棘(とげ)である...
吉川英治 「親鸞」
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