...と思ふと鈍い翅音がして...
芥川龍之介 「槍ヶ嶽紀行」
...之に反して条件が悪ければ其(その)光が鈍く汚く燻(くすぶ)っている...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...魯鈍(ろどん)な...
有島武郎 「小さき者へ」
...笑いの方には鈍麻(どんま)している...
梅崎春生 「幻化」
...鈍いくの字型にひん曲って投出されていた...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...わざと感覚の鈍(にぶ)い言いかたをする...
太宰治 「秋風記」
...やはり同じく無関心な鈍いざわめきを続けるのであろう...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...曇ったように鈍く光っていた...
徳永直 「冬枯れ」
...感覚が鈍化するのか...
外村繁 「日を愛しむ」
...悠然(ゆつくり)として鈍(にぶ)い棹(さを)の立(た)てやうをするのに心(こゝろ)を焦慮(あせ)らせて「どうしたんべ...
長塚節 「土」
...そこいらには全くなさけないやうな灯がどこからともなく鈍い光を投げてるきりで...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...引起してみると、後ろから、鈍い重いもので、後頭部をやられ、頭の皿を打ち割られて物をも言わずに死んでしまった様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...余儀なく鈍(にび)色の几帳(きちょう)を簾(すだれ)から少し押し出すほどにして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...けれども何という獣みたいな愚鈍によって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不斷に研かなければ、誰の血液でも、濁る、澱む、鈍る、落伍する...
吉川英治 「折々の記」
...まして、馬といふ動物は、何となく、人情ツぽい、いや愚鈍なほど、情に順なところがあつて、これが何かのことで斃死すると、家族のひとりを失つたやうな氣のするものだ...
吉川英治 「折々の記」
...鈍々(どんどん)と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...眼は鈍い焔のように見える...
和辻哲郎 「エレオノラ・デュウゼ」
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