...――こういうものの作っている調和は妙に野蛮な美を具(そな)えていました...
芥川龍之介 「河童」
...それに――うちの奥さんは僕のこんな野蛮なやり方が嫌ひなんだよ...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...私はそんな野蛮な事はきらひです...
太宰治 「お伽草紙」
...不潔で野蛮な感じがすると云う美佐子の批評も酷だけれども...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...だからこの種の宗教族であるところの野蛮な生きた論理の研究でありますぞ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...おのれの野蛮なる本能を統御せんがために...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「二郎さん久しぶりに相撲(すもう)でも取りましょうか」と野蛮な声を出すと...
夏目漱石 「行人」
...可愛らしい掌(て)を肉刺(まめ)だらけにして、火の粉の中を漕ぎ抜けたあの女――継の当った木綿物を着ているくせに、名香の匂いを持った不思議な娘、野蛮な情熱と、聡明さとを兼ね備えた芳江――忠弘はその幻を追って、夜も昼も、うつらうつらと考え続けていたのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...母に味方して父と野蛮な争ひをしたのも...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...また彼が調子づいてどんな野蛮なことでも云ひ出すか解らない...
牧野信一 「鏡地獄」
...野蛮な雑談に花を咲かせてゐるところだつた...
牧野信一 「渚」
...野蛮な民族が飢饉により蒙る悲惨な状態の顕著な事例が起っている...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その野蛮な軛(くびき)の下に苦しむ第一歩がふみ出された...
宮本百合子 「明日の知性」
...そのすべてが人民として共通に生きぬかれた野蛮な歴史の暴威と崩壊...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...この事実は何を物語っていることでしょう? この簡単な数字は野蛮な戦争を強行した日本の封建的・軍事的権力によって...
宮本百合子 「国際民婦連へのメッセージ」
...しかも野蛮なようなことがらを眺めました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...人々が霊魂も死滅するというきわめて稀な野蛮な信念の下に生きている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...野蛮なところはこれを静かに洗練し・自然が産み出したよい種子はこれをどこまでも守り育てた・であろう手の下に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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