...いたずらに生死の門に迷い禍福の道に惑うは...
井上円了 「おばけの正体」
...地蜂が迷いこんで座敷中を唸りまわるのを目で追う様子が...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...四月一日には雨が降って氷を解かしたが、ひどく霧の濃かった朝のうちに、わたしはさまよい出た一羽の鵞鳥(がちょう)が池の上をまさぐり歩き、迷い児のように、あるいは霧の精のようにクックッと啼(な)くのを聞いた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...めった深い山の中へ迷い入っていたのです...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...「ロンドンの方は迷いがないものと思ってたな...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「ライギット・パズル」
...迷いごとを――)と...
直木三十五 「南国太平記」
...垣根を越えて寺の外へ迷い出すものが少なくないのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...どちらが迷い子だかわかりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...一昨夜上平館の下へ迷い込み...
中里介山 「大菩薩峠」
...毛唐から借金するまでに血迷いはすまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...お竹は縁側に立ちフト迷いました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...死のうかさても侘しきあきらめかや真実友はなつかしけれど一人一人の心故……黍の葉の気ぜわしいやけなそぶりよ二十五の女心は一切を捨て走りたき思いなり片眼をつむり片眼をひらきああ術(すべ)もなし男も欲しや旅もなつかしああもしようと思いこうもしようと思う……おだまきの糸つれづれに二十五の呆然と生き果てし女は黍畑の畝に寝ころびいっそ深々と眠りたき思いなりああかくばかりせんもなき二十五の女心の迷いかな...
林芙美子 「新版 放浪記」
...だから先きへばかり眼を向けるのが抑(そもそも)の迷い...
二葉亭四迷 「私は懐疑派だ」
...あの血迷い方は何としたものじゃ」雪之丞は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...色々の星が迷い歩いて光っている...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...それはいたずらの迷いに過ぎない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...決定(きっと)女王様の御心の迷いを晴らして...
夢野久作 「白髪小僧」
...だんだん山深く迷い入ってしまいました...
夢野久作 「虫の生命」
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