...身を切る如(ごと)き絶望の冷たさ...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...この四五日火鉢(ひばち)の前ばかりにいた葉子に取っては身を切るかと思われるような寒さが...
有島武郎 「或る女」
...イリー湖を多湖地方から渡って来る風は身を切るようでした...
有島武郎 「或る女」
...身を切るような風が船室に吹き込んでびゅうびゅうと鳴る...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...闇の外洋から吹き寄せる身を切るような風が...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...雨まじり身を切るごとき寒風も物の數かは二人し行けば『宇田川』と染め拔ける印半纏著たる男...
大町桂月 「越ヶ谷の半日」
...いよいよ身を切るばかりの寂寥(せきりょう)が襲ってきて...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...身を切るような寒風の中を...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...身を切るような冷たい風が...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...ルモオル夫人の詩業は身を切るやうな感受性の叫びや呻吟である...
中原中也 「デボルド―※[#濁点付き片仮名ワ、1-7-82]ルモオル」
...身を切るような冷たい海を泳ぎ渡り...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...身を切る様な冷たい風が大きな階段の口から彼の熱した顔を吹きつけた...
平出修 「逆徒」
...けれど私達が本寺の前に到着するや、思ひがけなくも、一陣の風が、竝はづれた巨人のやうに、天使の一角を曲つて來ながら、私達の間を、無慈悲に、鋭く、身を切るやうに、吹き過ぎて行つた...
堀辰雄 「日時計の天使」
...麦田の上を身を切るような風が渡る...
松濤明 「山想う心」
...身を切るような涙がポタポタと寝間着の膝の上に滴るばかりでした...
夢野久作 「少女地獄」
...身を切るような痛切な形式でもって襲いかかりはじめたので...
夢野久作 「木魂」
...さすがは御三家のお坊っちゃんだ」身を切るほど冷めたい天風のうちに...
吉川英治 「江戸三国志」
...身を切るような夜風にふき曝(さら)されても...
吉川英治 「松のや露八」
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