...従軍中しばしば清廷の宗室大官と親近する中に計らずも粛親王の知遇を得たのが青雲の機縁となった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...計らずも便宜を得たり...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...私は計らずも一句うかんだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...だがこの心理が計らずも国際世界の客観的情勢の階級的反映の一類例に他ならないことを読者は注意すべきである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...計らずも一大事件が突発して...
中里介山 「大菩薩峠」
...其時二人の労働者の会話が計らずも彼の好奇心と...
長與善郎 「青銅の基督」
...計らずもあんな羽目になったので...
久生十蘭 「魔都」
...計らずも自分が面目をなくした事実で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それに遊びなどは殆ど経験もなかつたし――その時計らずも「辛うじて遊び得られさうなだけ」の分量の金を自分が持つてゐることを見出すと急に「嬉しい世界」を発見したやうな気がした...
牧野信一 「公園へ行く道」
...計らずも斯んな幸運に出遇つて……」あの時のあれは全くの夢中の業で...
牧野信一 「バラルダ物語」
...計らずも、此の交渉を受けた私は、それが動機となつて、再び、日本の古来よりの美に対する愛着が強められた...
溝口健二 「日本趣味映画」
...私は河井と二人で計らずも奥羽の旅に出ることになった...
柳宗悦 「思い出す職人」
...又四郎としては計らずも赤くなった...
山本周五郎 「百足ちがい」
...計らずもしゃッくりの止まった馬春堂は...
吉川英治 「江戸三国志」
...また、その前後、二、三度影を見かけた肩幅の広い覆面も、二人には常から解けない疑問でありましたが、計らずも、重ねてここで打(ぶ)つかッたのは、願ってもない僥倖(さいわい)です...
吉川英治 「江戸三国志」
...「すでに存じておろうが、朕(ちん)は、弱冠のときより関羽、張飛と刎頸(ふんけい)の交(まじ)わりを結び、戎馬奔命(じゅうばほんめい)の中に生きること三十余年、ようやく蜀を定めて後、諸人は、朕が中山靖王(ちゅうざんせいおう)の裔(えい)であるところから帝位に推しすすめ、ここに基業を創(た)てたが、計らずも、朕の義弟二人は害せられて、その讐(しゅう)たる者はことごとく呉の国に在る...
吉川英治 「三国志」
...計らずもこれが永別となったのである...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...安濃(あの)の山家で計らずも出会った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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