...表戸から裏戸にくぐり抜ければその住み手たちが見えてしまう...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...夕ぐれ、ぢつとしてゐると、裏戸があいた、樹明君だ、電球を持つてきてくれた、そしてバツト、そして五十銭玉一つ、さつそく酒を買うてくる、……感泣々々...
種田山頭火 「其中日記」
...裏戸があいていて...
壺井栄 「柿の木のある家」
...小屋の裏戸が鳴りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...いざといえばこの裏戸を蹴破って走り出す用意万端ととのえていながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...此葵は夏になれば屹度こゝに咲くので裏戸が開け放してあれば往來からでもすぐ目につく...
長塚節 「芋掘り」
...博勞の娘らしい十三四の子が裏戸から南瓜を抱へてはひつて來た...
長塚節 「佐渡が島」
...おつぎは直(すぐ)に自分(じぶん)の裏戸口(うらどぐち)に立(た)つた...
長塚節 「土」
...おつぎが手桶(てをけ)を持(も)つた時(とき)勘次(かんじ)は裏戸(うらど)の垣根口(かきねぐち)にひよつこりと出(で)た...
長塚節 「土」
......
野口雨情 「雨情民謡百篇」
...びんびん棉打て畑の茨にとろとろ日が照る裏戸覗くはみそもじさまかそなた思へば五分(ごぶ)...
野口雨情 「野口雨情民謡叢書 第一篇」
...小室の小笹裏戸覗いて 裏から帰る紺の前掛麻裏(あさうら)草履あなた一人に情立てましよと泣いてわかれた小室(こむろ)の小笹(こざさ)裏戸覗いて 裏から帰る紺の前掛麻裏(あさうら)草履...
野口雨情 「別後」
......
正岡子規 「墨汁一滴」
...「それじゃあ、おまえさんは、どうあっても、この娘を、この家から攫(さら)っていこうというのかい?」「攫うも攫わねえも、大たい、婆さんと何のかかわりもねえこった」「ふうん、えらそうに――ようし、覚えておいで――」どこまで、図太いお三婆だか、そういうと、つと、立ち上ったが、裏戸に行って、水口の雨戸を開けようとする...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それと間髪を入れず裏戸口を突開けてなだれを打って飛込んで来る人々...
三好十郎 「斬られの仙太」
...裏戸口にもう白みを見せている梅の木の下で...
室生犀星 「津の国人」
...土間をぬけて裏戸をあけ...
山本周五郎 「失蝶記」
...騒ぐことはありません」甚助は、信国(のぶくに)の一腰を横たえて、裏戸を開け、墻(かき)を躍(おど)って、表の土塀門のほうへ迫って行った...
吉川英治 「剣の四君子」
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