...なおその女中の袂(たもと)を圧(おさ)えて...
泉鏡花 「歌行燈」
...その袂にも桜が充(み)ちた...
泉鏡花 「瓜の涙」
...密(そっ)とその袂(たもと)の端を圧(おさ)えた...
泉鏡花 「婦系図」
...それが渠の袂の長さ一杯にかの女をこちらへ引いたわけになつたので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...障子(しやうじ)を細目(ほそめ)にあけた姉(あね)の袂(たもと)のしたからそつと外面(とのも)をみました...
竹久夢二 「桜さく島」
...袂(たもと)につっ込んで...
太宰治 「桜桃」
...もう先程のように道端に蹲んで金鳳花の花を毟ったり橋の袂から背伸びして薄の穂を折り...
田中英光 「箱根の山」
...それからチュッチュッと鳴る紅絹裏(もみうら)の袂...
谷崎潤一郎 「秘密」
...かつてずっと前にその稲荷ずしと千住の大橋の袂にあった稲荷ずしとの優劣を論じたことなどもあったがそれももう昔のことになった...
田山花袋 「日本橋附近」
...袂(たもと)へ入れて帰って来ると...
徳田秋声 「黴」
...一部は橋の袂から突出た巖に礙(さまた)げられてこゝに淵を湛へ...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...」とお照は髪のピンをさし直してハンケチを袂(たもと)に入れた...
永井荷風 「雪解」
...私達は橋の袂(たもと)の方にゐたんですもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夕風さと袂をはらひて...
萩原朔太郎 「花あやめ」
...袂(たもと)から紙へつつんだ澤山の螢を出してみせた...
林芙美子 「多摩川」
...互ひの袂をひきながら...
牧野信一 「幽霊の出る宮殿」
...左の袂の手をつつぱり...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...袂(たもと)を別って...
吉川英治 「新・水滸伝」
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