...その露次はすぐ先が行き詰りのやうになつてゐて右に折れ曲り見附には長屋の横手の壁らしい物があつた...
田中貢太郎 「白いシヤツの群」
...元来ファッシズムは様々な形態と条件との下に高度に発達した諸ブルジョア国に於ける独占・金融・大産業・資本主義の行き詰りと内訌と腐敗との必然的な一つの著しい所産であって...
戸坂潤 「辞典」
...この行き詰りは「日本精神の本質をはっきり把握しない」ことから来る...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...どこもここも行き詰りだった...
豊島与志雄 「立枯れ」
...資本主義の行き詰りや軍部の跳梁などだけでは...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...原子核物理学はこれで行き詰りになるおそれがある...
中谷宇吉郎 「湯川秀樹さんのこと」
...すると彼の言葉がそこで不意に行き詰りました...
夏目漱石 「こころ」
...かやうな理論的行き詰りは...
平林初之輔 「文学の本質について(二)」
...今は彼のうしろは行き詰りであった...
本庄陸男 「石狩川」
...「どうも、何ですな、……今日の法事は大変貧弱で、恐縮で御座いますな、親父は、どうもお客をすることがあの通り好きだつたので、その、仲々、何で御坐いましたが、いや、その私も、大変好きなんですがね、どうも、斯う……」何かお世辞を云はなければならないと気附いて彼は、急にそんなことを喋舌り出したが、久しく使用しなかつた為か、改つた叮嚀な言葉使ひをすつかり忘れてゐて、直ぐに行き詰り、困つて、仕方がなく出来るだけ大人らしく構へて、「ハツハツハ……」と、笑つた...
牧野信一 「鏡地獄」
...「書くことに迷つてゐる自分! 無能! 行き詰り! 苦し紛れ!」つい此間...
牧野信一 「冬の風鈴」
...遥かに戛々(かつ/\)と馬蹄の音がする――庭の行き詰りが石投で降りる土堤(どて)になつてゐたから下の往来は見降すわけに行かないので彼は...
牧野信一 「村のストア派」
...革命的作家は益々切迫するブルジョア経済の行き詰りとともにファッショ化する権力の文化抑圧と如何に闘うべきか...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...本職はむしろ窃盜犯には盜むといふ詮方もない行き詰りを發見出來るのだ...
室生犀星 「帆の世界」
...私は井荻に帰られるとこのたいせつな食事の行き詰りをおそれ...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...今川橋の電車の行き詰りの処に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...芸術的の迷妄や行き詰りに陥りつつも...
夢野久作 「能とは何か」
...この二つの鼻の表現は人間の性格の両方向の行き詰りで...
夢野久作 「鼻の表現」
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