...硝子(ガラス)の破れてゐる窓僕の蝕歯(むしば)よ夜(よる)になるとお前のなかに洋燈(ランプ)がともりぢつと聞いてゐると皿やナイフの音がして来る...
芥川龍之介 「僕の友だち二三人」
...これは日蝕どころじゃない...
泉鏡花 「婦系図」
...時に蝕しつつある太陽を...
泉鏡花 「婦系図」
...この夫を持ち得ぬ婦人が実に社会のバチルスとなって風俗を腐蝕せしめる...
大隈重信 「婦人問題解決の急務」
...まず植物の根の細胞を腐蝕し...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その海蝕を受けて平坦になつた斑緑色の岩盤が江戸時代の末期にお化けみたいに海上に露出して...
太宰治 「津軽」
...彼の心身を蝕(むし)ばんでいるさまがありありと感ぜられ...
田中英光 「オリンポスの果実」
...――月夜の水を汲ましてもらふ・月かげひとりの米とぐ月の落ちる山の灯ちんがり・どかりと山の月おちた月おちた大空のしらみくる月おちて風ふく・月が落ちる山の鐘鳴りだした□月へあけはなつ・朝月がある雑草を摘む・朝月に誰やら拍手鳴らしてゐる九月十五日晴、時々曇る、満月、いはゆる芋名月、満洲国承認の日、朝五時月蝕、八幡祭礼、肌寒を感じる...
種田山頭火 「行乞記」
...そしてその羊皮紙から脂肪がすっかり蝕(く)い取られてその銀行の空気になってしまう...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...人知らずわが心を蝕(くら)うのみ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...腐蝕土を数尺積んだというくらいが普通なので...
中谷宇吉郎 「異魚」
...一面に塩に蔽(おお)われた侵蝕高原地帯に入る...
中谷宇吉郎 「『西遊記』の夢」
...父は実際に於て年々此生活慾の為(ため)に腐蝕されつゝ今日に至つた...
夏目漱石 「それから」
...その可愛らしさも淋しさに蝕(むしば)まれて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それに伴って働いて行くところの浸蝕の結果を実証しているわけでもございます...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...またお房に藝術的良心(りやうしん)を腐蝕(ふしよく)させられるやうにも感ずる...
三島霜川 「平民の娘」
...現在の人類繁栄は実に暗々裡に彼らの安寧を侵蝕しているのである...
柳田国男 「雪国の春」
...前月十五日の夜が月蝕であったので...
吉川英治 「随筆 新平家」
便利!手書き漢字入力検索
