...蝙蝠(こうもり)だか、蜘蛛だか、奴(やっこ)は、それなり、その角の片側の寝具部屋(やぐべや)へ、ごそりとも言わず消えたげにござりますがな...
泉鏡花 「怨霊借用」
...それから蜘蛛は、やはり糸を紡ぎながら、しかしその新しい糸を、大綱にひつつけることはしないで、向ふ岸に着く...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...この無細工な蜘蛛を屋上からこの人通りの多い通りに吊(つ)り下ろすなんて...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...奴蜘蛛を観察する...
種田山頭火 「其中日記」
...蜘蛛が這ふ、蚊が飛ぶ、あまり温かいので...
種田山頭火 「其中日記」
...埃りと蜘蛛の巣で見えない程である...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「天才」
...望遠鏡の焦点面に平行に張られた五本の蜘蛛(くも)の糸を横ぎって進行する星の光像を目で追跡すると同時に耳でクロノメーターの刻音を数える...
寺田寅彦 「空想日録」
...ソファの下から這出(はいだ)した蜘蛛蟹(くもがに)のお化け...
寺田寅彦 「二科狂想行進曲」
...その毒針を正確に蜘蛛の胸の一局部に刺し通してこれを麻痺(まひ)させるという記事があった...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...蜘蛛と唐子の刺青と...
富田常雄 「刺青」
...蜘蛛(くも)や蜥蜴(とかげ)や蟻(あり)など...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼はよく櫺子窓の先の蜘蛛の巣を払い落した...
豊島与志雄 「少年の死」
...蜘蛛の巣に露の玉が光るように...
豊島与志雄 「慾」
...ここかしこと蜘蛛(くも)の囲(い)を欺(あざむ)く煤(すす)がかたまって黒く釣りを懸(か)けている...
夏目漱石 「虞美人草」
...蜘蛛(くも)の子のように暗い森を蔽(おお)うて至る文明の民は皆自分の同類である...
夏目漱石 「虞美人草」
...親分?」八五郎は顔へ掛った蜘蛛(くも)の巣でも払うような手付きをしました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...蜘蛛の巣にかかりそうなので...
火野葦平 「花と龍」
...「そら蜘蛛だ」といって...
宮城道雄 「触覚について」
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