...櫛の痕なき頭髮の蓬々たるに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...蓬坪は今もその時分も変りはねえがどこもかしこも蕎麦の畑で...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...悵然(ちやうぜん)たる愁懐を蓬々(ほうほう)一陣の天風に吹かせ...
石川啄木 「閑天地」
...粗膚(あらはだ)の蓬起皮(ふくだみがは)のしなやかに飢にや狂ふ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...蓬(よもぎ)と書いていました...
海野十三 「千早館の迷路」
...蓬矢(ほうし)招宴...
高浜虚子 「六百句」
...家は蜘蛛(くも)の巣だらけ庭は草蓬々(ぼうぼう)...
太宰治 「新釈諸国噺」
...青森市からバスで、後潟、蓬田を通り、約一時間半、とは言つてもまあ二時間ちかくで、この町に到着する...
太宰治 「津軽」
...それに蓬蓬(ぼうぼう)の髪の毛...
田中貢太郎 「お化の面」
...」博士は蓬々(ぼうぼう)と乱れた髪をしていたが...
徳田秋声 「仮装人物」
...雲二片(ふたつ)蓬々然(ふらふら)と赤城の背(うしろ)より浮かび出(い)でたり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...時々蓬莱亭へ行ってみた...
豊島与志雄 「反抗」
...この数知れぬほどな蓬(よもぎ)よりもまさかお為事が多いとは仰ゃれまいにと...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...一面に狐色の枯草が蓬々と蔓つてゐるばかりの田甫に出ると見渡す限り一点の動くものゝ影だに認められなかつたが...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...親炙(しんしゃ)する機会に蓬著したわけである...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...サクラの桜、カシの橿、キノコの茸、スゲの菅、スミレの菫、フジの藤、クスノキの楠、シキミの樒、ケヤキの欅、ススキの薄、スギの杉、カヤの萱、アズサの梓、ヨモギの蓬、ハジの櫨、カエデの楓、ツキの槻、フキの蕗、ヒノキの檜など、数えればきりがないくらい誤用が多いですね...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...土手には草が蓬々(ほうほう)と茂っていた...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...その又裏は加賀侯以来の山上御殿(震災前の話である)を囲る古池に添うた道に接してその間の若干坪の空地には足を踏み入れる所もない程熊笹に混って萱草蓬の類が生い茂っている...
森於菟 「屍体異変」
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