...……村方の人らしい、鳴きながらの蛙よりは、泥鼈(すっぽん)を抱いていそうな、雫(しずく)の垂る、雨蓑を深く着た、蓑だといって、すぐに笠とは限らない、古帽子だか手拭だか煤けですっぱりと頭を包んだから目鼻も分らず、雨脚は濁らぬが古ぼけた形で一濡れになって顕(あら)われたのが、――道巾は狭い、身近な女二人に擦違おうとして、ぎょッとしたように退(すさ)ると立直って提灯を持直(もちなお)した...
泉鏡花 「遺稿」
...「諸戸と蓑浦(みのうら)は変だ」と盛んに云いふらす者があったのだ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...百穗が惠與の眞綿を背中に入れ、綿入を借りて着、頭には『ばをり』を被り、脚には『はゞき』をつけ、蓑を着る...
大町桂月 「十和田湖」
...夫(をつと)は蓑笠(みのかさ)稿脚衣(わらはゞき)すんべを穿(はき)(晴天(せいてん)にも簑(みの)を着(きる)は雪中農夫(のうふ)の常也)土産物(みやげもの)を軽荷(かるきに)に担(にな)ひ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...悼(厳父を失へる白雲兄に)・ゆふ風の夏草のそよぐさへ(父を死なせた友に) 山頭火合掌・ゆふべすゞしくうたふは警察署のラヂオ・炎天の蓑虫は死んでゐた・蛙よわたしも寝ないで考へてゐる・いつまで生きる竹の子を竹に(改作)・炎天...
種田山頭火 「其中日記」
...蓑田先生は主に作文や会話やの実用英語を受持つて居たが...
寺田寅彦 「蓑田先生」
...蓑田胸喜氏などは...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...蓑に積っていた雪をパッパと振って壁へかけ...
中里介山 「大菩薩峠」
...左の方の柱には古笠と古蓑(ふるみの)とが掛けてあつて...
正岡子規 「墨汁一滴」
...蓑というと東京あたりでは...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...蓑とは「雨衣(あまぎぬ)」を意味すると『倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』などに記してある...
柳宗悦 「蓑のこと」
...「素盞嗚尊(すさのおのみこと)結二束青草一以為二笠蓑一」と同書一神代巻(じんだいのまき)に記してある...
柳宗悦 「蓑のこと」
...「蓑笠(みのかさ)」という対句(ついく)は...
柳宗悦 「蓑のこと」
...蓑売が何枚かの品を列(なら)べて鬻(ひさ)ぐのを見かけることがある...
柳宗悦 「蓑のこと」
...さてこれら二様の蓑は...
柳宗悦 「蓑のこと」
...笠無くば加賀野にござれ加賀野は笠の出どころ蓑(みの)なくばみなとにござれみなとは蓑の出どころこれはもちろん頭韻の面白味から...
柳田國男 「地名の研究」
...蓑から出ないように鐺下(こじりさが)りに差し...
山本周五郎 「その木戸を通って」
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