...其奧に小さな柾葺(まさぶき)の屋根が見える...
石川啄木 「鳥影」
...虚脱人彼の田地は「茅山(かややま)」――草葺屋根の材料にする茅刈り場――そのもののごとく草蓬々(ぼうぼう)であった...
犬田卯 「沼畔小話集」
...木立の寂のある庭があって其の前に離屋(はなれ)になった小さな草葺の簷が見えた...
田中貢太郎 「人面瘡物語」
...処々(ところ/\)に茅葺(かやぶき)屋根が見える...
田山花袋 「父の墓」
...何れも茅葺、古い所で九十何年新しいのでも三十年からになる古家を買ったのだが、外見は随分立派で、村の者は粕谷御殿(かすやごてん)なぞ笑って居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...道側の矮(ひく)い草葺の中から真黒な姿がぬっと出て「東京のお客さんじゃありませんか...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...昨日竹敷まで行つて見たが途中の民家は皆瓦葺で石を載せたといふのは少かつた...
長塚節 「對州嚴原港にて」
...大きな煉瓦の煙突が三つ藁葺屋根を高く突き抜いて居り...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...屋根を葺くための葦は御牧から取り寄せる...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...その道ばたの一軒の茅葺(かやぶき)小屋の中から...
堀辰雄 「三つの挿話」
...一つは窪地になつた野菜畑の底にある草葺屋根を見降したものと...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...それらしく紅葉の枝の厚く屋形に葺(ふ)いた船があって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...石庭を圍うてゐる土塀の六枚下ろしに葺(ふ)いた瓦の上に...
室生犀星 「京洛日記」
...私たちはもう見ることが出来ないと考えた本葺の家のみが並ぶ町を...
柳宗悦 「民藝四十年」
...いつでも葺(ふ)き萱(かや)を得られるようにするには...
柳田国男 「母の手毬歌」
...それで地方によっては屋根葺きのことを...
柳田国男 「母の手毬歌」
...――葺板(ふきいた)の屋根はもちろん...
山本周五郎 「季節のない街」
...屋根の茅(かや)を葺(ふ)いて...
吉川英治 「親鸞」
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