...其の茂みは花で真白でした...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その葉の茂みから大きなザボンの実が二つ三つ下膨れの尻を見せてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...かれらは恐れているかのようにわたしの道から尻ごみしわたしが通りすぎてしまうまで茂みのなかでだまって立っているのであった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ついそこの草の茂みのかげに...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...あの無垢な少女のいるところからほど遠からぬ茂みの蔭で...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...風にちらちらと葉裏を見せてる茂みに...
豊島与志雄 「古木」
...檜葉の茂み、楓の幹、空池(からいけ)の中の小石、それらは皆闇に包まれていたが、それらにまつわってるあの当時の思い出がしつこく頭に浮んできた...
豊島与志雄 「子を奪う」
...山茶花や木斛や木犀や檜葉などの茂みの中に...
豊島与志雄 「聖女人像」
...どの茂みの中へか? それを察知することはまったくできなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...東隣で琴(こと)と尺八を合せる音が紫陽花(あじさい)の茂みを洩(も)れて手にとるように聞え出す...
夏目漱石 「一夜」
...海棠の後(うし)ろにはちょっとした茂みがあって...
夏目漱石 「草枕」
...これらの品物が例の茂みのなかに一週間以上――ある日曜日から次の日曜日までより長いあいだ――置かれたままになっていた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...つい一週間前まではその香ばしい泡(mousse)が逆卷いてゐた(dferlait)それ等の葉の多くの茂みの中では...
堀辰雄 「プルウストの文體について」
...あだかも澄んだ蒼い池のまわりの蘆荻(ろてき)の茂みのようで...
室生犀星 「幻影の都市」
...大きな土手の枯草の茂みが...
室生犀星 「星より來れる者」
...灌木(かんぼく)の茂みがありました...
山本周五郎 「失蝶記」
...遠く松の茂みの中へ消えて行く大兄の姿を見詰めていた...
横光利一 「日輪」
...多くは迫(せこ)になつた森の茂みに籠つて實に數知れぬ鳥の聲が起つてゐる...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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