...特に借屋住居の身として節度なき自然の襲撃に疲れたる心には此不滿が一層の苦しさを以つて迫り來るのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...苦しさを怺(こら)えながら...
海野十三 「地球発狂事件」
...何となく身心の重苦しさを覚える...
種田山頭火 「其中日記」
...しかし救ふことの出来るものを救はなかつたといふ心苦しさが一生自分について廻るにきまつてゐる)と...
田山録弥 「波の音」
...彼に漠然とした不安と心苦しさと物足りなさとを与えた...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...苦しくても、さみしくても、悲しくても、その苦しさ、さみしさ、悲しさをごまかさず、そのままひたすら真実に生きさせよ...
永井隆 「この子を残して」
...貧の苦しさに十両取る気になったのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さし詰(せま)った苦しさというものは...
長谷川時雨 「九条武子」
...息が詰まるような重苦しさだった...
久生十蘭 「ノア」
...これには多分の憂鬱味が勝つてゐるので更に異様な重苦しさと陰影に富んだ訳語を案出すべきが当然であらう...
牧野信一 「風流旅行」
...苦しさももちろん少なくはないが...
正岡容 「小説 圓朝」
...云いたい事は有っても云えない苦しさに攻められて居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...真に貴方がたの淋しさや苦しさに対しての味方である...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...放蕩は苦しさの余りだとあのひとは信じている...
山本周五郎 「落ち梅記」
...苦しさと申訳なさとが...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...追われるような苦しさに溜息をつくことがしばしばだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...口惜しさ、苦しさに、たえられなくなり、「くそうッ」と、顔を阿修羅(あしゅら)にして、むらがるなかへ、吠(ほ)えつつ駈けこんで行った者は、すべてそれきり帰って来なかった...
吉川英治 「私本太平記」
...弦之丞の無表情に見える内悶(ないもん)の苦しさであり...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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