...また「苔蒸すかばね」のむすが分らない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...出現 ロバアト・ブラウニング苔(こけ)むしろ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...苔虫類はすなわちすでにこのありさまにあるのである...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...苔虫などとはとうてい比較すべき価値はないのである...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...列国間の競争のはげしいことにいたっては苔虫類は人間社会に一歩も譲らない...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...流れるにしたがってそれは水気の多い葉や蔓の形となり、一フィートもしくはそれ以上の厚みのパルプ状の枝のかたまりをなし、上から見おろしたところ、何かの苔の、ぎざぎざな縁のある、弁状の、鱗型に重なりあった葉状体に似ている...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...青々と苔の生えた崖から幅の廣い瀧がしろく落ちてゐた...
太宰治 「思ひ出」
...その庭の苔を踏むまいとして...
太宰治 「薄明」
...小さな松(グロウ)――青苔で足が滑る...
谷譲次 「踊る地平線」
...石燈籠の根を洗い飛び石の苔を湿おしつゝ土に沁み入るしめやかな音を...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...ちょうど苔(こけ)の上を跣足(はだし)で歩くように少しも音を立てないで出て行った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...外側(そとがは)は青(あを)い苔(こけ)の儘(まゝ)に乾燥(かんさう)して居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...洞窟の天井に苔の花が咲き...
久生十蘭 「母子像」
...簇葉に蔽はれた樹々よりももつと濃い緑の苔草が生え茂つた小路で區切られてゐる...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...一体の小さな苔蒸(こけむ)した石仏が...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...これを炊きたての熱い御飯へかけて薬味には葱(ねぎ)に陳皮(ちんぴ)に焼海苔(やきのり)に紅生姜(べにしょうが)なぞの細かく刻んだものと紫蘇(しそ)の実なぞを入れよく掻き混ぜて食べますとどんなに美味しゅうございましょう...
村井弦斎 「食道楽」
...この地方の苔の美しさは四季を通じて冬の初めが一番色が冴え...
室生犀星 「故郷を辞す」
...狭い石ころ道は苔(こけ)むして見え...
吉川英治 「宮本武蔵」
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