...猶(なほ)惶々(くわうくわう)として自ら安からざるものあるを覚ゆ...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...猶自ら恃むところを保持しなければならぬ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...ここまで来て私は自ら任じて強しとする人々と袖(そで)を別たねばならぬ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...主人自ら来たりて余に相談せられた...
井上円了 「おばけの正体」
...しかし須磨子自らの辿つてゐた芸術は...
薄田泣菫 「茶話」
...その呪文を述べたときに、君は、どのような顔つきをしたか、自ら称して、最高級、最低級の両意識家とやらの君が、百円の金銭のために、小生如き住所も身分も不明のものに、チンチンおあずけをする、そのときの表情を知りたく思うゆえ、このつぎにエッセエを、どこか雑誌へ発表の折に一箇条、他の読者には、わからなくてもよし、ぼく一人のために百言ついやせ...
太宰治 「虚構の春」
...地下鉄で自ら進んで「春の鶏(スプリング・チキン)」に足を踏まれたがる「神呪された胡桃(くるみ)」の多いのを目的(めあ)てに...
谷譲次 「踊る地平線」
...自らを正当化し得るという期待を有つことが出来る(この虚偽が組織的で執拗である所以は之である)...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...そして彼自らはっきり自覚はしなかったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...鐵面子足強くして自ら弱しといふ...
長塚節 「草津行」
...しかし「複雑さが完全に複雑であればそこに自ら一つの方則が成立しこれによって統計的に種々の推論をする事が出来るのである」...
中谷宇吉郎 「救われた稀本」
...とにかく自ら働き出す力の養成をお互に務めたいと思うのであります...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...まず自らピアノに坐(すわ)って無名の一青年ブラームスの作曲した「スケルツォ」を...
野村胡堂 「楽聖物語」
...最も我々自らの意志に従わねばならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...我らのうちに自らを印す...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼は同志六人とともに、山県大弐を鬼鉾山の権現堂に追い詰めたが、四人を討止められ、自らも傷ついた...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...自ら陣頭に立って...
吉川英治 「三国志」
...なぜなら前者において自ら否認する以外にいかんともすべからざるものであった宿業は...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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