...のみならず彼等の後ろには鳥打帽子などをかぶった男も五六人胡弓(こきゅう)を構えていた...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...林泉(りんせん)のさま見事なる料理屋の座敷に尾上松助(おのえまつすけ)胡弓(こきゅう)の調子を調べつつ三絃(さんげん)手にせる芸者と居並び女形(おんながた)の中村七三...
永井荷風 「江戸芸術論」
...眉目清秀(びもくせいしゅう)なる青年にてその姿やや見すぼらしきが雪の降る夕なぞ胡弓入れたる革鞄(かわかばん)を携へ公園の樹陰を急ぎ行く姿なぞ見れば...
永井荷風 「洋服論」
...読者諸君は御存じのことでしょう、伊勢の古市(ふるいち)、間(あい)の山(やま)の賑(にぎ)わいのうちに、古来ひきつづいた名物としての「お杉お玉」というものの存在を――そうして米友の唯一の友であり、兄妹であるというよりは、一つの肉体を二つに分けて、その表の方を米友と名づけ、その裏をお君と名づけたかのようにしていた、そのお君という子の芸名がお玉であったことを――それと同時に、お君のお玉と相棒になって、胡弓をひき、撥受(ばちう)けをいとなんで、さのみ見劣りのしなかったうたい手に、お杉がなければならなかったことを――今、ここで米友が「よっちゃん」と呼びかけてかぶりついた踊り子の娘が、すなわちこのお杉でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...毎晩胡弓の上手な牛飼(うしかい)の家へ習いに通(かよ)った...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...胡弓や鼓の音がよく響き...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...嫁入(よめい)りの仕度(したく)に着物を縫っている傍(かたわら)で胡弓を奏でた...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...三十年来正月といえば胡弓を抱(かか)えて町へ行った...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...木之助は胡弓を見ていた...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...それは耳をそばだてて胡弓の声にきき入り...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...胡弓を手ばなした瞬間...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...あの胡弓は三十年も使って来たもんで...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...胡弓芸妓のお雪も...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...胡弓ひきやくざ仲間奴...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...胡弓の音が遠く泥の中から聞えて来た...
横光利一 「上海」
...胡弓や琴をほうりだして妓(おんな)たちは榻(とう)の下へ逃げこんだ...
吉川英治 「三国志」
...あの胡弓を弾いている主は」「妓女(ぎじょ)ではありません」「おまえは...
吉川英治 「三国志」
...お目にかかるのは……」「胡弓をお弾きになっておられたようだな...
吉川英治 「三国志」
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