...家の案内は心得たれば背負うて遁げんに雑作は無しと幕を掲げて衝(つ)と出でたり...
泉鏡花 「活人形」
...この大の女を背負うか...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...二人の荷物を一人で背負うが如き思いで心私(ひそ)かに安からぬものがある...
大隈重信 「福沢先生の処世主義と我輩の処世主義」
...或は田中君は鉱毒問題を一身に背負う覚悟じゃないのか...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...彼は活力と確信にあふれて大官としての任務と責任を背負うのだった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...感傷の重荷を一身に背負うと同時に...
徳田秋声 「仮装人物」
...鹿の角を澤山背負うて來る男に會うた...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...その苦しみの半分を背負うだけの覚悟は...
豊島与志雄 「野ざらし」
...母が、葱(ねぎ)と、大根との風呂敷包をもって、私が、弟を負うたり、その反対だったり――それから、それが、だんだん慣れてくると、私が一人で買出しに行ったり、弟を背負うて、母を連れずに行ったり――思春期前の少年だから、平気で「この頭おくれ」と、出汁にする鰻の頭を一皿買ったり、牛肉屋が顔馴染になったので「味噌まけといてや」と味噌を、余分に入れさせたり――そして、多分、私が弟を背負って、そうして、大抵毎日買って歩いているのが商人達に、記憶されたらしく、それから又、憐れまれたらしく――私等兄弟より外に十歳位で、そんな所へ、惣菜(そうざい)を買いに行く奴はいなかったらしく「まけといたるで」と、鰻屋が、八幡巻(やわたまき)を一本添えてくれた事があるし、牛肉屋が「葱もおまけや」と、添え物の葱を一つかみくれた事もあった...
直木三十五 「死までを語る」
...磔刑柱(はりつけばしら)を背負うほどの悪党じゃない」「?」「五十両の小判を持っていて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...愛と苦悩とを背負う孤独者たちが...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...空気ボンベを背負うと...
久生十蘭 「肌色の月」
...一人の罪は全般が背負うべきものという不当の論理が...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...血潮と共に脈動する機械のリズムを感ずる彼ははつらつたる工場の諧調を背負うて...
槇村浩 「大江満雄に」
...とても宣伝費を背負う力が無く...
柳田国男 「予が出版事業」
...わたくしが背負うてさしあげましょう」老母はためらわなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...武者修行袋に入れて背中へ背負う...
吉川英治 「宮本武蔵」
...一つの特殊なハンディキャップを背負うことになるわけで...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「怪奇小説の執筆についての覚書」
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