...寒さの身にしみる刑務所の廊下を大股に玄関へ歩いて行った...
芥川龍之介 「冬」
...早く家へ入って猿股(さるまた)をはいてこんか」と...
海野十三 「空襲警報」
...太股を踏みつけた...
海野十三 「空襲葬送曲」
...大股で地下道の外に出てしまいました...
太宰治 「美男子と煙草」
...右の膝にかけた衣(きもの)を捲って股のあたりを露わした...
田中貢太郎 「人面瘡物語」
...大股に自分の船の所へもどつて行つた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...だから私は知性というような二股かけた日本語は信用しないのである...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...惜気(おしげ)もなく股(また)の根から...
夏目漱石 「永日小品」
...さあ猿股が出来ると世の中で幅のきくのは車夫ばかりである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...片手で彼女の頭を股の間に捻(ね)じ込もうとした...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...意張つた格好で大股に歩くと...
牧野信一 「眠い一日」
...――大股の軽い足音が聞えたと思うと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...大股で危く重心を取りながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...こは深山の木の股(また)...
南方熊楠 「十二支考」
...実際この液がつくと指の股(また)が白くなる...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...……洲股城(すのまたじょう)におった頃...
吉川英治 「新書太閤記」
...町中に馬蹄(ひづめ)の音もゆるく大股に運ばれていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...「――常人(つねびと)の配所へ流されるのは、悲しみかも知れぬが、頼朝のきょうの門立ちは、稀代(きたい)な吉日と、欣(よろこ)んでよいはずではないか」三名の者は、そう云われて、心に持たない所をふいに打たれでもしたように、ハッと涙の顔を醒(さ)ましたが、その時もう頼朝のうしろ姿は、下屋を出て、大股に、彼方の人群れのうちへ入って行った...
吉川英治 「源頼朝」
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