...子を抱いて老いたる蜑(あま)や猫柳二月十二日 笹鳴会...
高浜虚子 「五百五十句」
...と云うのは、実家は相当に大きく農業を営んでいて、もう父親は居ませんでしたが、年老いた母親と、忠実な叔父夫婦とが、万事を切り盛りしていてくれたので、私は全く自由な境涯にあったのです...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...同宿は女の油売、老いた研屋、共に熊本県人、そして宿は屋号が示すやうに熊本県人だ、お互に熊本の事を話し合つて興じた...
種田山頭火 「行乞記」
...一里もあるところに出かけて行く老いた父親を気の毒に思った...
田山花袋 「田舎教師」
...老いたりと雖(いえど)も鷲尾和吉これからなんだぜ」汽車が門司につくと...
徳永直 「冬枯れ」
...惨めな老いた駄馬であった...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...年老いた母親からの短い便(たよ)りを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...年老いたるあわれな初々(ういうい)しい心よ!ただ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...老いたりと雖も、玄白斎先生の気魄、霊気は、凝って、天地を圧するの概――これを破れば、老師を倒し、某とても、三年の間は持ちますまい...
直木三十五 「南国太平記」
...この島の年老いた連中はそう信じている...
中島敦 「環礁」
...老いた女主人と向きあった...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...わしという年老いた男やもめの父親にあるだろうか? いってくれ――お前が答える瞬間だけはお前はまだわしの生きている息子というわけだ――...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...老いた脚と肩が、その往復運動の軸になっていた...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...そして第三の声は高倉利吉の老いたる妻であった...
本庄陸男 「石狩川」
...老いたる彼女の顏と...
正宗白鳥 「見て過ぎた女」
...また帰りたいようによくおっしゃるのはどうしたことでしょう」といちずになって言う老いた女房はかえって若い女房たちから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...老いたる人のごとくもぐもぐと終日もの食みてゐる...
室生犀星 「忘春詩集」
...老いたる人の如くなる者来りて...
柳田国男 「山の人生」
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