...老いぼれたようになった馬はなつかしげに主人の手に鼻先きを持って行った...
有島武郎 「カインの末裔」
...さうかと思ふとおんつぁんは毛嫌ひする老いた牝犬のやうに...
有島武郎 「骨」
...辻老いたるも、或は、若きも、幾十人、男女や、東より、はたや、西より、坂の上、坂の下より、おのがじし、いと急(せは)しげに此処(ここ)過ぐる...
石川啄木 「詩」
...やはり年老いた入道で...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...尤(もっと)も彼女は老い先の短かい体であるから慾張つたところで仕方がないが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...若い空想を駆つて其の麓に若い男女と老いた夫婦とを置いて見たこともある...
田山録弥 「草津から伊香保まで」
... 665故は老いたるポリュイドス屡彼に陳じ曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...やゝ老いて紫(むらさき)がかったり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...老いらくの恋で人妻を奪った者さえある...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...角帯に矢立をさした年老いた書生さんは夕暮の小路をうつむきがちにブツブツ小言をいいながら帰っていった...
長谷川時雨 「古屋島七兵衛」
...「忌々しい厄介な老いぼれ乞食め...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...同じ工場に通う老いた職工が火傷のために休職し...
松永延造 「職工と微笑」
...後時老いて病痩眼闇...
南方熊楠 「十二支考」
...老いた良人をもあまり無視するようなことはお慎みになるがいいのですよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...足疾のために早く老いた伊沢の感情は...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...久慈はもう何んの感動もしない自分の若い心の老い込みを...
横光利一 「旅愁」
...※(ねつ)と笑ひを失つた老いた世界の肌皮(はだかは)が枯れて剥(は)がれて落ちるのか...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...この老いほうけた久米一の指から生れて...
吉川英治 「増長天王」
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