...露店の三世相を繰るとなると...
泉鏡花 「婦系図」
...この縮図本を繰る毎に...
上村松園 「画筆に生きる五十年」
...この狹い山間に歴史が印した足跡を繰る...
高濱虚子 「俳諧師」
...ただ算盤(そろばん)の音と帳簿を繰る音が爽(さわ)やかに聞こえて...
太宰治 「東京だより」
...再び巻物を繰るソオリヤ君の手許を瞶(みつ)めながら...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...これもやっぱり「苦しい時の神頼み」かも知れないんだが、………明くる日の朝、私は七時に飛び起きて近所の自動電話へ馳(は)せ附け、電話帳を繰ると、好(い)い塩梅(あんばい)に浜田の家が見つかりました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...こちらはどの家にもこの家にも糸を繰る音と機を織る音とがひっきりなしに聞こえる...
田山花袋 「田舎教師」
...暦を繰ると、干支(えと)も合って居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...雨戸を繰ると、東の空に昇ったばかりの太陽の光りが、ぱっと室内に流れ込んだ...
豊島与志雄 「未来の天才」
...追想おのづから縷々(るる)として糸を繰るが如し...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...きっと七赤だから」健三はどうして自分の星を繰るのか...
夏目漱石 「道草」
...また大きな運命の繰る道具として...
水野仙子 「輝ける朝」
...私はペエジを繰る手先が震えて...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...合唱の群糸を繰るパルチェエの中の一番貴いあなた...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...心で指を繰るように...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...カラカラと母屋の雨戸を繰る音がしだした...
吉川英治 「剣難女難」
...帳簿を繰る音だの...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...当夜の華燭(かしょく)から七日七夜にもわたる招宴や賀車(がしゃ)の往来の生きた絵巻を繰るにも勝(まさ)る典雅婉麗(てんがえんれい)な盛事(せいじ)は...
吉川英治 「親鸞」
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