...思を緑蔭の流光に托し...
石川啄木 「閑天地」
...樹蔭に大きな牛が寝て居る「緑蔭放牧」...
上村松園 「昔のことなど」
...緑蔭を出れば明るし芥子(けし)は実(み)に昭和十年六月十三日 七宝会...
高浜虚子 「五百句」
...緑蔭に入り北陵の側門(そくもん)へ北陵の内庭草の茂るまゝ龍彫りし陛の割目の夏の草六月九日 午前北陵に行く...
高浜虚子 「六百句」
...これからはまた印度(インド)の緑蔭も踏むことだろう...
谷譲次 「踊る地平線」
...毎日午後家を出で葛飾八幡また白幡天神境内の緑蔭に至り日の稍傾くころ歸る...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...我が偏奇館この空地を去る事遠からざれば散策の途次必ず過ぎて夏の夕には緑蔭に涼風を迎えて時に詩を読み...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...盛夏の一夕(いっせき)われハドソン河上の緑蔭を歩みし時驟雨を渡頭(ととう)の船に避けしことあり...
永井荷風 「夕立」
...今は緑蔭(りょくいん)の時節になった...
夏目漱石 「それから」
...緑蔭に於ける白のベンチ...
萩原朔太郎 「石段上りの街」
...緑蔭倶樂部の行樂のその背廣はいちやうにうす青くみよや都のひとびとは手に手に白き皿を捧げもちしづしづとはや遠近(をちこち)を行きかへり緑蔭倶樂部の會長の遠き畫廊を渡り行くとき...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...きれいな婦人よ私をゆり起してくださるな明るい街燈の巷(ちまた)をはしりすずしい緑蔭の田舍をすぎいつしか海の匂ひも行手にちかくそよいでゐる...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...そこには落葉松が繁茂していて涼しい緑蔭をつくっていた...
堀辰雄 「恢復期」
...光文社発行の雑誌「光(ひかり)」第四巻第七八号に「緑蔭鼎談」と題し...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...大戸片里と露月庵に歓娯する事緑蔭にほの白く匂う空木(うつぎ)の花もすでに朽ち...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...高座を退いて二年余り、なんとかしていま一度円朝を聴きたいと、明治二十八年の秋ごろ、条野採菊、大沢緑蔭、大根河岸の三周など昵懇(じっこん)の人々が発起で円朝を説きつけ、浜町の日本橋クラブに円朝会というのを催した...
山本笑月 「明治世相百話」
...馬はやがて妻籠の緑蔭に隠れて行く...
吉川英治 「剣難女難」
...緑蔭の清風(せいふう)は...
吉川英治 「新・水滸伝」
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