...錫杖の頭を並べたような兀々(こつこつ)した巉岩が数多(あまた)競い立っている...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...茶室の簡素清浄は禅院の競いからおこったものである...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...兵馬倥※(こうそう)武門勇を競い...
太宰治 「不審庵」
...競い込んだ私の気持を一刻ごとに冷やしてきた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...その群雄競い起る活動的な記事に刺激せられてただ何事か仕事をしたくてならなかったのではあるまいか...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...一月以前までは彼女と一踊りするためたがいに競い合ってた青年らのうち...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一スーを憎しみ、流行を競い、悲劇を賞賛し、婦人を軽蔑し、古靴をすりへらし、パリーを介してロンドンのふうをまね、ポン・タ・ムーソンを介してパリーのふうをまね、年を取るとともに愚かになり、何の仕事もせず、何の役にも立たず、また大した害にもならないのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何十メートルの炎が見上げるばかりの大空にお互いに高さを競い...
永井隆 「長崎の鐘」
...ただ心は散り乱れ妄念は競い起るとも...
中里介山 「法然行伝」
...私が第一番に」五六人競い立つのを...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...三方から競いかかるようにして鳶凧にかかって行く...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...これを競いこれを争い...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...伊勢(いせ)の御息所(みやすどころ)との双方の自尊心が強くて苦しく競い合った時代に次いで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...昔に競い得る新たなものは稀(まれ)であろう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...雨後の筍のような美しい節を揃えてそれぞれテーブルの上で競い立った...
横光利一 「旅愁」
...浮わついた風俗と華奢(かしゃ)を競い...
吉川英治 「大岡越前」
...彼らも、騎馬の将におくれを見せず、脛(すね)をもって、飛馬と競い、中には血を吐いてついに途上に仆れた歩兵も多く出たほどであったという...
吉川英治 「新書太閤記」
...一門の公達(きんだち)がその風流やら芸事などを競いあって...
吉川英治 「源頼朝」
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