...碌々(ろくろく)熟睡する暇もなく愛の限りを尽したお前たちの母上が...
有島武郎 「小さき者へ」
...お八重は返事も碌々(ろく/\)せず...
石川啄木 「天鵞絨」
...後になつてそれは蚯蚓の坑道に紛れ込んだ碌でなしの螻蛄(けら)のいたづらだといふことを教へられて...
薄田泣菫 「独楽園」
...叔父上はもうろく(耄碌)しているなどゝ申されて一向おきゝいれになりませなんだので...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...夜も碌々(ろく/\)寝られないのですから」「それで...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...碌さんも同じく白地(しろじ)の単衣(ひとえ)の襟(えり)をかき合せて...
夏目漱石 「二百十日」
...あの本は」「伊賀(いが)の水月(すいげつ)さ」と碌さんは...
夏目漱石 「二百十日」
...碌さんに向ってくる...
夏目漱石 「二百十日」
...ここにこうしていても何だか顔が熱いようだ」と碌さんは...
夏目漱石 「二百十日」
...碌すっぽ顔も見ようともせず...
久生十蘭 「魔都」
...どうせ碌なことは教えてくれやしないから...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...「御膳も碌に?……」「御膳も碌に召しやがらずに」確められて文三急に萎(しお)れかけた……が...
二葉亭四迷 「浮雲」
...碌々出さないさうぢやないか?」「うむ――...
牧野信一 「鏡地獄」
...反つて新しい興奮を唆つて碌々飯も通らない位ひだつた...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...碌々似てもゐやしねえぢやねえか...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...人間の前だとわけもなく臆病になつて碌々口も利けなかつたせゐか...
牧野信一 「剥製」
...あの鼓の初めの持ち主の名が綾姫といったもんですから謡曲の『綾の鼓』だの能仮面の『あやかしの面』などと一緒にして捏(でっ)ち上げた碌(ろく)でもない伝説なんです...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...新嘉坡(シンガポール)あたりで投げ出されている船員(ボーイ)に碌(ろく)なものが居よう筈がなかった...
夢野久作 「幽霊と推進機」
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