...車輛を洗ふかと許り岸辺の岩に砕くる波の徂徠(ゆきき)...
石川啄木 「雪中行」
...直ぐに噛み砕くであらう次の木虱をねらつてゐるのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...無論人間の頭蓋骨を砕く位の力は...
江戸川乱歩 「疑惑」
...命の糸のきるゝ時まろびて珠は砕くべし...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...水の面に燈影の動き砕くるさまを見入りて...
永井荷風 「夜あるき」
...黒い髪に陽炎(かげろう)を砕く...
夏目漱石 「虞美人草」
...それを踏み砕く二人の足音が時々単調な歩行(ほこう)に一種田舎(いなか)びた変化を与えた...
夏目漱石 「行人」
...彼はただ自己の成功を打ち砕く意味において...
夏目漱石 「こころ」
...砕くる浪の花の上に舞い下りては舞い上る鴎(かもめ)を見る...
夏目漱石 「幻影の盾」
...パンをこな/″\に砕くと...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...亡者どもが一人の死人を噛み砕く音である...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...近松門左の『嫗山姥(こもちやまうば)』二に荻野屋の八重桐一つ廓の紵巻(おだまき)太夫と情夫を争う叙事に「大事の此方(こなた)の太夫様に負を付けては叶うまい加勢に遣れと言うほどに……彼処では叩き合い此処では打ち合い踊り合い……打ちめぐ打ち破る踏み砕く...
南方熊楠 「十二支考」
...兄は妹のために心を砕く...
村井弦斎 「食道楽」
...人の物がほしくなるという点で、陶器ほどほしくなるものはない、そして廉(やす)く買おうとすることにも甚だしきはない、他人の女の人はただ美しく過ぎるが、陶器だけは何とかして手に入れることが出来ないかと、心を砕く、事実、何とかすれば手に入れることが出来るものである...
室生犀星 「陶古の女人」
...蜀の先鋒を砕くには...
吉川英治 「三国志」
...人間の頭蓋骨を砕くに足る鉄の球がついている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...主我心をもって主我心を砕く事もできない...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...自然主義は殻の固くなった理想を打ち砕くことに成功した...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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