...父は汽車ができると同時に半里ほど隔つた本庄驛の停車場の一番よい所に運送店を開きましたが、それも瞬く間に、多くの借金を殘して失敗して了ひました...
石川三四郎 「浪」
...――あわてた地主は手を合せた――――訴訟は命にかけても取下げる――血の気のない顔ふるえ声――今更とり下げるも糞もあるもんか勝手にさらせ――吸血魔――たける狂った群衆――そして地主も瞬く間に冷たくなったふむける殴るここでも同じくくり返す...
今村恒夫 「死ぬる迄土地を守るのだ」
...追手の船は瞬く間に...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...此鹽梅だと瞬く間に家中に擴がつてしまふかも知れぬといつて兄さんが大變心配なすつていろ/\藥を買つて來て撒いて見なすつたけれども全く駄目なんです...
高濱虚子 「續俳諧師」
...張板を下からがさがさと瞬く間に大蟻の這い上る光景を見つけたところいささか他より一頭地を抜いているかと思われます...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...街全体は瞬く間に...
林不忘 「安重根」
...彼は瞬く間に床几に掛けた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...それから例の早い足で瞬く間に甲信の国境まで来てしまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...瞬く間にこの乱暴を仕了(しおお)せて...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前が逃げさえせねば捕えはせぬのだ」兵馬は瞬く間に追いついて...
中里介山 「大菩薩峠」
...瞬く間に二本三本と倒します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...瞬く間に心地よく出てきにけり...
久生十蘭 「玉取物語」
...噂では淀んだ河川から瞬く間に伝染病が田舎に広がったとか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...瞬く間に警察でも監獄でも焼打ちして...
牧逸馬 「双面獣」
...そして瞬く間に、無味無痛に充満した強力な睡魔(ねむけ)の下にわたしを圧しつぶしてしまう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...又この馬はこの国第一の名馬で瞬く間に千里走るという評判があるから...
夢野久作 「白髪小僧」
...あの女がすすめてコカインの霧吹器(スプレー)で先生の鼻の穴を吹いて上げると瞬く間に鼻がスッと透って...
夢野久作 「継子」
...郷里の家邸から地面をも瞬く間に飮んでしまひ...
若山牧水 「山寺」
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