...人の見ぬ間を速疾(はや)くと思うのでその気苦労は一方ならなかった...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
... 25疾く大海に流すべく絶えず豪雨を降らしむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...まず腰掛を除き床一面に畳を敷き中央に炬燵を置き窓に簾を掛け芸者と膝を交えて美酒を酌みつつ疾走せんか...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...おれも疾(と)くに心得ている」「ハハハハそれで君は幾歳(いくつ)だったかな」「おれの幾歳より...
夏目漱石 「虞美人草」
...先生が疾(と)くに索寞(さくばく)たる日本を去るべくして...
夏目漱石 「ケーベル先生」
...「疾風」が押し入りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...品川沖で海の中に沈んだ兇賊『疾風』(『八人藝の女』參照)の記録だけが紛失(ふんしつ)してゐる」「――」平次はヂツと考へ込みました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かれの詩は子供がははおやの白い大きい胸にすがるやうにすなほな極めて懐しいものも其疾患の絶え間絶え間に物語られた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...タキシーは砂煙りを挙げて疾走してゐた...
牧野信一 「変装綺譚」
...Menispermum acutumThunb. が多分この植物だろうと私も疾く独自に考えて Sinomenium acutumMakinoとして大正三年(1914)十二月東京帝室博物館刊行の『東京帝室博物館天産課日本植物乾(かんさく)標本目録』でそう発表しておいたが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...しからざれば疾病と飢饉とが急速に労働者の数を減少せしめるであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...戦争のらんぼうは疾(と)うから知っていますが...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...調べて見たら必ず一時性の脳の疾患であり...
柳田国男 「山の人生」
...二月の瓜の珍らしからぬ事は疾く書かれてゐるが「雪中の筍」ももう珍らしくはなくなつた...
横瀬夜雨 「春」
...そのまま鵲橋(かささぎばし)の方へ疾風のように身を飛ばそうとするのを...
吉川英治 「江戸三国志」
...へたに蛍(ほたる)やきりぎりすなんぞ飼うと、永牢だろうよ」江戸の庶民は、法の重圧や、疾苦を、こんな冗戯(じょうだん)や洒落(しゃれ)でまぎらす術(すべ)のみ知って、「なぜ人間が」とは考えなかった...
吉川英治 「大岡越前」
...毛利輝元の名は疾(と)くに屠(ほうむ)られ...
吉川英治 「新書太閤記」
...それぞれこの疾うの昔に死に絶えた地の長い歴史の中でいかなる段階に属するのかを推測することができ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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