...我々は文芸上の作品を鑑賞する為にも畢竟(ひつきやう)我々自身の上に立ち戻つて来なければなりません...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...畢竟(つまり)自分に甘える為...
石川啄木 「鳥影」
...畢竟自分に甘える爲め...
石川啄木 「鳥影」
...天才とは畢竟(ひっきょう)創造力の意にほかならぬ...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...曰く、古老伝曰、此山麓乗馬里有二老翁一、愛レ鷹、嬢飼レ犬、後作レ箕為レ業竹節間得二少女一、容貌端厳、光明烈耀、爰桓武天皇御宇、延暦之此、諸国下二宣旨一、被レ撰二美女一、坂上田村麿為二東国勅使一、富士裾老翁宅宿、終夜不レ絶二火光一、問二子細一、是義女光明也云、田村麿即上洛奏レ之、於レ是少女登二般若山一、入二巌崛一畢、帝幸二老翁宅一、翁奏二由緒一、帝悲泣、脱二帝玉冠一、留レ此処一登二頂上一、臨二金崛一、少女出向微笑曰願帝留二此、帝即入レ崛訖、玉冠成レ石在二于今一、彼翁者愛鷹明神也、嬢飼犬明神也巳上、今考レ之、云二当山縁起之一上者、仰雖レ可レ信二用之一、時代甚不レ審也、疑若天智天皇歟、彼帝近江宮にて崩玉うといえ共実は不レ然、白地に御馬に召て出まして、隠玉所をしらず...
高木敏雄 「比較神話学」
...この本の中に現われているそれらの思想は畢竟(ひっきょう)あらゆる日本的思想の伝統を要約したようなものであるから...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...畢竟(ひっきょう)は前記の風雅の道に立った暗示芸術の一つの相である...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...ここぞ御自分の畢生(ひっせい)の御修行場と思召して...
中里介山 「大菩薩峠」
...「えゝ箆棒(べらぼう)な」と相手(あひて)はいつて畢(しま)つた...
長塚節 「土」
...それを晩秋(ばんしう)の空(そら)が悉皆(みんな)持(も)ち去(さ)るので滅切(めつきり)と冴(さ)える反對(はんたい)に草木(くさき)は凡(すべ)てが乾燥(かんさう)したりくすんだりして畢(しま)ふのに相違(さうゐ)ないのである...
長塚節 「土」
...畢竟(ひっきょう)して「逆説的のもの」にすぎないということである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...これは畢竟ホメロスの「テュモス」を學問の立場より「プシュケー」と呼び替へただけに過ぎぬやうではあるが...
波多野精一 「時と永遠」
...俺は陶に溺愛し、ほんのちょっとの間も傍から離したくないほどに思っていたが、例の避け難い猜疑心から、畢竟、この女も栄爵と権勢に憧憬れて嫁入ッたのであろうという疑念を取り去ることが出来ず、それに持前の卑屈な根性で、自分の愛情を露骨に示すことがなんとなく面映ゆく思われるもンだから、権柄(けんぺい)に任せて粗暴放埓な振舞いをし、時には訳もなく手を挙げて打つようなことすらあった...
久生十蘭 「湖畔」
...畢竟、彼はわたし達の文学生活にとつて忘れることの適はぬ旧友であり、やがてこれからは人生上の歴然たる友達としての行手が待つてゐるのだと、わたしは漸くこの頃になつてはつきりとして来た次第である...
牧野信一 「浅原六朗抄」
...畢竟(ひっきょう)論説欄の無味なるにもとづくと言ふよりも文が冗長になつて論旨が繰り返し繰り返し述べられて居るからであらう...
正岡子規 「病牀六尺」
...彼れは其天職を畢(を)へしなり...
山路愛山 「明治文学史」
...畢竟「能」は吾人の日常生活のエッセンスである...
夢野久作 「能ぎらい/能好き/能という名前」
...道の師として畢生(ひっせい)の敬慕を捧げたのは当然というべきである...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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