...用心深く捉(つか)んでゐるのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...木の幹に住んでゐるものは、自分で穿つた隧道の両端をその木屑のつめで塞いでゐるし、小麦の中に住むのは小麦粒の粉になるすべての部分を咬んで、用心深く、外側にはふれないか、或はふすまにする...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...聞くところによれば、明智氏は警視庁と協力して、怪賊黄金仮面の逮捕に尽瘁(じんすい)していた関係上、賊の恨みを受け、恐ろしい脅迫状を送られたこともあるが、最近は賊の目に見えぬ攻撃が烈しくなったので、同氏は用心深く、アパートの一室にとじこもって、滅多に外出もしなかった程である...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...危険に対してもっと用心深くしなければだめではないかと書き送った...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...実際臆病(おくびょう)かあるいは用心深くて...
寺田寅彦 「子猫」
...いつも用心深く二道かける彼女の手もあるので...
徳田秋声 「仮装人物」
...用心深く美学の荊棘(けいきょく)地に立てこもった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...うつかり聲を掛けると、逃げ出さないまでも、用心深くなつて、田螺(たにし)見たいに口を緘(つぐ)むに決つて居る、――知らん顏をして居るんだ」「――」「それ格子を開けたらう、お靜が出て行つた樣子だ、放つて置け/\、――精一杯知らん顏をして、お前さんの話なんか、少しも聞き度くない、つて顏をするんだよ、解つたか、出しや張ツちやならねえ」平次の言葉の終らぬうちに、お靜は一人の男を案内して來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もう少し樣子を見なきや」平次は相變らず用心深く構へて容易に動きさうもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...つぎに彼が床の上で寝返りを打つのを用心深く待っていてくれさえすればよいのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...やはり非常に用心深く...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...用心深く両手に受けて...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...彼女は用心深く私を檢査してゐるらしかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...用心深く扉のところへ行き...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...一人は用心深くて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...暗い中を用心深く手探りで進んで行った――この馬鹿げた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...普通の生活条件の中では私はどちらかというと御存知の通り用心深く体を扱う方ですし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...第四場ルピック夫人――(彼女はいつでも、人の話がよく聞こえるように、用心深く、戸の蔭(かげ)で聴き耳を立てているのである)――よしよし、可哀(かわい)そうに! (猫撫声(ねこなでごえ)で、彼女は、彼の髪の毛の中に手を通し、それをひっぱる)――涙をいっぱい溜(た)めてるよ、この子は……...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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