...倉地特有な西洋風(ふう)に甘ったるいような一種のにおいがそのからだにも服にもまつわっていた...
有島武郎 「或る女」
...それに無意味な言葉や甘ったるい文句なぞを並べていると...
伊藤野枝 「出奔」
...甘ったるい少女の声がした...
海野十三 「空襲葬送曲」
...甘ったるい事ばかり言って子供の機嫌をとっているじゃないか...
太宰治 「乞食学生」
...甘ったるい口調で繰り返して...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...そこで甘ったるい例の巴旦杏笑いをやり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...甘ったるい目つきをしながら近寄って来た...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...すこし甘ったるいくらい優しい女の声が聞こえた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...変に甘ったるい慚愧の念などのためではない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...彼は甘ったるい声で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あなたといって甘ったるい口...
中里介山 「大菩薩峠」
...甘ったるい声で呼びながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...実に下らない甘ったるいメロドラマに堕する危険も多分にありそうだ...
中島敦 「光と風と夢」
...肝腎の宛名がわからない――あの甘ったるいラヴ・レターを一体誰が幽里子さんから貰っているんだ」「それは知らない...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...辷りだしは、というのは初対面のことだが、はじめてアトリエへやってくるときは、甘ったるい、なにかの象徴(しょうちょう)のような身ぶりをし、しとやかといってもほどのある、ビロードのような猫撫声でものをいうので、経験の浅い日本人の画描きは、それで一ころにやられてしまう...
久生十蘭 「白雪姫」
...それと同時に甘ったるいような香水のかおりを彼は臭(か)いだ...
堀辰雄 「恢復期」
...甘ったるい暇の潰しようだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...和合湯(わごうとう)の甘ったるいのもございますッていうわけか」「旦那へも...
吉川英治 「新・水滸伝」
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