...瑜瑕(ゆか)並び覆(おお)わざる赤裸々の沼南のありのままを正直に語るのは...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...況(いはんや)此堂押にいさゝかも怪瑕(けが)をうけたる者むかしより一人もなし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...それが玉に瑕(きず)だなぞと云つてゐる...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...家の近所をときどき省線の電車の通るのが瑕(きず)でしたけれど...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...この書物をこんな具合に瑕物(きずもの)にしておった理由はただ一つしかない...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...一つの瑕(きず)をつけてしまったのである...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...ただ歩くだけなら名誉になろうとも瑕疵(きず)とは云わせぬ...
夏目漱石 「虞美人草」
...拭ふことの出來ない瑕瑾(きず)の付く事件ですから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御政道の瑕瑾(かきん)と相成る...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...各生涯を通じて完全無瑕(むか)と保険付きでない...
南方熊楠 「十二支考」
...自分という生母のあることが玉の瑕(きず)と見られるに違いないと心苦しがっていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...石燈籠が大抵笠の方が缺けてゐて一本として無瑕なものがなかつたが...
室生犀星 「京洛日記」
...併し十太夫の勤振(つとめぶり)にはこれと云ふ廉立(かどだ)つた瑕瑾(かきん)が無い...
森鴎外 「栗山大膳」
...そういう瑕瑾(かきん)を認めても...
吉川英治 「新書太閤記」
...些細(ささい)な瑕(きず)も持たない人であった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...豊かに浅黒いその頬に薄あばたのあるのが世間並にいえば瑕(きず)である...
吉川英治 「宮本武蔵」
...源実朝(みなもとのさねとも)ににもあったということだからこの人だけの瑕瑾(かきん)ではない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...金費(づか)いが荒いのじゃ』『はい』『酒は好きか』『好きです』『酒だけにしては何うか』『はい』『貴様の瑕(きず)は...
吉川英治 「山浦清麿」
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