...それも不自由しないだけの金は国許(くにもと)から送ってくるし時間の束縛の多い職務に極めて物臭(ものぐさ)であった私が選んだ地位だけあって...
豊島与志雄 「微笑」
...物臭太郎をたずねてみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...物臭太郎の正体がわからない...
中里介山 「大菩薩峠」
...名こそ物臭太郎と申せども...
中里介山 「大菩薩峠」
...「わりが漬物臭(くさ)い恰好(かっこう)をしているばっかりに...
中村地平 「南方郵信」
...多分天才にありがちの物臭さからと思ひ...
萩原朔太郎 「蒲原有明に帰れ」
...しかも私の骨に徹する怠惰癖と物臭さ根性とは...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...人間がだんだん物臭くなって行く経過がわかって面白くもあるが...
久生十蘭 「あなたも私も」
...父は物臭で、なにひとつ娘たちに身の立つようなこともしてくれなかったが、一人々々が古沼の淀みから出て、幸福になることを、心から願っているので、世間で評判しているような、金穀でむすめを売り沽かすなどということはなかった...
久生十蘭 「奥の海」
...なんぞ発した穏かならん一幕もあり」踏絵は裾を捲って形のいい脚を物臭そうにテーブルの上に投出し...
久生十蘭 「魔都」
...人間がだんだん物臭くなって行く経過がわかり...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...肥りすぎた物臭さのせいで...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...どうもこの先生方のいうことは書物臭くて堪らない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...物臭(ものぐさ)な...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...彼は花を見ては好く感奮するが、然も実を云うと彼の霊は蓮根から出る糸の様に、冷たい、柔かい、青い、植物臭いもの、又ある種の虫の体臭も混入し、眠った、爬虫類の様にソッケなく、もし、何か光が出るとすれば、それは夜光虫のと同じで、水の中にある様なものでなくてはならない...
松永延造 「職工と微笑」
...髭(ひげ)を物臭さに長く生やして...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...谷合は7040余り化物臭いから...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...「おや、いたのかおめえ」「はい」「いい若い者のくせにして、物臭え男だな...
吉川英治 「醤油仏」
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