...煩悶も必ず滋養ある食物として私に役立つだろう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...今は反つて妻を煩惱に追ひやることとなつた...
海野十三 「心靈研究會の怪」
...思い煩(わずら)うな...
太宰治 「十五年間」
...旅館へ急行券の手配を頼んだり豊橋で乗り換えたりするのが煩(わずら)わしかったので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...浮世(うきよ)を煩(うるさ)う思(おも)ふ折(をり)には...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...年々煩(わづら)はしくなつてゐた...
徳田秋声 「風呂桶」
...白雲の胸を刺して煩悶(はんもん)懊悩(おうのう)せしむるには充分でしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...我々が一度(ひとた)びこの煩悶の炎火(えんか)のうちに入ると非常な変形をうけるのです」「変形? ですか」「ええ形を変ずるのです...
夏目漱石 「野分」
...今晩はもう煩(まど)わされない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...刺はすなわち小枝の短縮せるものにして多少逆向し人衣を拘(こう)して甚だ煩わし...
牧野富太郎 「植物記」
...高浜その他の諸子を煩(わずら)わして一日替りに看病に来てもらうような始末になったので...
正岡子規 「病牀苦語」
...それを実行した暁にはいよいよ深い煩悶(はんもん)に源氏は陥ることであろうし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その新しいこととでもこもごもにあの人が煩悶をするであろうことが想像できるではないかなどとまた賢い反省はしてみても...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そして今再びこれを引いて煩を憚らない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...あるときは甲の家とのかけあい、あるときは乙の家とのそれが、あなたを煩わす...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いまよりはまだ健康な世代といわれる寛永から万治までの世を知っていないかれらには、前期との比較がないので、慨嘆(がいたん)もなく、煩悶もせず、易々(やすやす)と、自堕落な世に同調してゆけるのもある...
吉川英治 「大岡越前」
...子の可愛さに、子煩悩な要人は、吹矢をもって、邸内の長屋に巣をつくっていた燕を射落し、そっと、薬に作って、子に服(の)ませました...
吉川英治 「大岡越前」
...お煩(わずら)いをかけるや知れますまい」「そうの...
吉川英治 「新書太閤記」
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