...麦煎餅を五銭代許り買つて遣つて来た...
石川啄木 「赤痢」
...『また麦煎餅の一件ですか?』斯う言つて多吉は無邪気な笑ひを洩(もら)した...
石川啄木 「道」
...樹明君来庵、香煎をすゝり、白菜新漬でお茶を飲んで別れる、めでたし/\...
種田山頭火 「其中日記」
...大漁の時は煎(い)り納屋でいってもらって(ざるにいれたまま熱湯をくぐらせる)煮干にする...
壺井栄 「瀬戸内の小魚たち」
...あれのおもしろさも煎(せん)じつめて考えてみると...
寺田寅彦 「踊る線条」
...茶屋の女が剥(む)いてくれる柿や塩煎餅(しおせんべい)などを食べて...
徳田秋声 「あらくれ」
...その煎餅を体裁に二つ三つ象へ投げやってから...
豊島与志雄 「神棚」
...科学と国境という大問題も、煎じつめれば、これくらいのことになるのではないかと思われる...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...殘つた煎藥と、それから昨夜呑んだ煎じ滓(かす)と鍋と、湯呑と――」「鍋も湯呑も洗つてしまつたさうだよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...美津江はあられの煎つたのが...
林芙美子 「雪の町」
...加密爾列(カミツレ)の煎汁と樟脳の湿布を頬にあてていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ホンザーとは一斤の砂糖へ水を大匙に五杯入れて四十分間弱い火で煎詰(につめ)たものですがその煮詰加減が大層むずかしいので...
村井弦斎 「食道楽」
...このカスターソースは湯煎にしながら丁寧(ていねい)に掻き廻すほど良いのです...
村井弦斎 「食道楽」
...スポンジソースにすれば玉子と砂糖を等分に混ぜて湯煎にしながら泡立ててカステラの原料のようにしたものです...
村井弦斎 「食道楽」
...湯豆腐にするのでも何にするのでも葛を入れるのが一番です」妻君「その塩梅(あんばい)では餡の方にも好(よ)い事がありましょうね」お登和「餡は最初昆布(こぶ)と鰹節(かつぶし)で煎汁(にだし)をお拵えなさい...
村井弦斎 「食道楽」
...煎餅布団(せんべいぶとん)を敷いて...
森鴎外 「カズイスチカ」
...ただこの薬の煎汁を混じ始めた頃から...
柳田國男 「食料名彙」
...黒吉には「葉子の喰べかけ」というところに、この煎餅が、幾カラットもあるダイヤモンドにも見えたのだ...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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