...わて猫みたいなもん相手にして焼餅焼くのんと違ひまつせ...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...周二君を送る三句落葉あたゝかう踏みならしつゝおわかれ・おわかれの顔も山もカメラにおさめてしまつた・おわかれの酒のんで枯草に寝ころんで・甘いものも辛いものもあるだけたべてひとり枯草を焼く音の晴れてくる空・枯木に鴉が...
種田山頭火 「其中日記」
...旧正月まへ・こゝろたのしくてそこらで餅をつく音も・更けてひとり焼く餅の音たててはふくれる・みぞれする草屋根のしたしさは霜晴れの...
種田山頭火 「其中日記」
...私は人のおもちゃの世話を焼くことにあまり興味を感じない...
辻潤 「惰眠洞妄語」
...焼く前にそれに文字を刻するというのは解しがたいことであり...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...物を焼くにおいがしたりする...
寺田寅彦 「花物語」
...また日本の小麦はうまくパンに焼くことが出来ない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...高低のある丘にはそこにもこゝにも麦を焼く煙が穏かな空気に浮んで行く...
長塚節 「隣室の客」
...「なぜあなたがやきもちなんか焼くのか...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...足の裏まで日に焼くのでした...
槇本楠郎 「黒んぼ会」
...例せば小児が薯蕷(やまいも)を焼くとき共に食うべき肴(さかな)を望まば...
南方熊楠 「十二支考」
...本文にあるシブレの外に手軽き料理はチャップ肉を一節ずつに骨を付けて切り肉たたきにて能(よ)くたたき両面へ塩胡椒を振掛けおきフライ鍋にバターを溶かし肉を入れてビフテキよりも一層丁寧に血色の消えるまで焼くなり...
村井弦斎 「食道楽」
...第三十九 パンのプデン(焼く法)これは前の物より上等になります...
村井弦斎 「食道楽」
...石灰を焼くとかいう段になるとそれでは済まぬのであるいは炭焼沢であるとか灰谷であるとか七之助竈(がま)であるとかいう名を附ける...
柳田國男 「地名の研究」
...麦稈(むぎわら)も束として火を附(つ)くればゆゆしくも家(いへ)を焼く...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...お手を焼くこともままでしょうが」「ええ……」と...
吉川英治 「私本太平記」
...……常磐(ときわ)のふところに抱かれて、ほかの幼い和子(わこ)たちと、六波羅(ろくはら)殿に捕われたといううわさに、京の人々が涙をしぼった保元(ほうげん)の昔は、つい昨日(きのう)のようだが」「義朝(よしとも)殿に似て、なかなか、暴れンぼらしゅうござります」「附人も、あれでは、手を焼こう」「いや、手を焼くのは、附人よりも、やがて六波羅の平家衆ではございますまいか...
吉川英治 「親鸞」
...(この人はこんな陶器(やきもの)まで自分で焼くのか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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