...それが眉の濃い、血色鮮(あざやか)な丸顔で、その晩は古代蝶鳥(こだいちょうとり)の模様か何かに繻珍(しゅちん)の帯をしめたのが、当時の言(ことば)を使って形容すれば、いかにも高等な感じを与えていました...
芥川龍之介 「開化の良人」
...そして濃い真っ赤な血が...
犬田卯 「橋の上」
...八 濃い酒を作つて...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...漆(うるし)のような濃い闇の中に立って...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...眉毛(まゆげ)の濃い...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
......
種田山頭火 「行乞記」
...鴛鴦のやうなお冠船はふわふわと湾内にねむつて濃い夢をむさぼる...
濤音 「うし」
...濃い牛乳を入れた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...お富が乗出して河内屋を相続すれば、養い親の丁子屋もどれだけ甘い汁が吸えるか知れない」「とにかく、白粉の濃い、首筋に傷のある女を捜しましょう」「それも多分は拵(こしら)え物だろう、白粉などは濃くも薄くも塗れるものだ」「親分、それじゃ手も足も出ねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いま、濃い雲の底から、太陽の輪郭が見えだしたかとおもふと、向の山の中腹に金色の日向がぽつと浮上つてくるのだが、こちらの縁さきの方はまだぼんやりと曇つてゐる...
原民喜 「小さな村」
...濃い闇の中で燦然と輝かせた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...私は紅梅がすきです、濃い、こっくりした紅色の梅...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...源氏のほうは中将よりも少し濃い鈍色にきれいな色の紅の単衣(ひとえ)を重ねていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...柔らかな気のする程度に着馴(な)らした直衣(のうし)の下に濃い紫のきれいな擣目(うちめ)の服が重なって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...普通淡い方を「藍(あい)」といい濃い方を「紺(こん)」と呼び慣わしています...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...しかも、その細長い眉や、濃い睫毛や、クローバ型の小さな唇の輪廓(りんかく)のすべては、初めの通りの美しい位置に静止したままであった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...甲軍全体をおおう敗色の濃いものを見ると...
吉川英治 「新書太閤記」
...思い出せる濃い記憶は...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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